月に1回ペースでクルマを購入し、現在20台以上のクルマを所有している筆者。そんな著者が特にオススメする国産SUVを、今回は「乗り出し価格500万円以上の高級モデル」に絞ってみていきましょう。同氏の著書『損しない「クルマの買い方」大全』(KADOKAWA)より紹介します。
新車価格500万円超え…後悔しない「高級SUV」特にオススメの車種3選【月1ペースでクルマを購入するYouTuberが解説】
リセールにも強い異例のPHEV!「三菱アウトランダーPHEV」
個人的に2025年初でイチオシのクルマが、このアウトランダーPHEVですね。私もアウトランダーの初期モデルを購入して3年弱乗っていましたが、2024年11月にマイナーチェンジした後期型へ乗り換えました。
上級グレードではデビュー当時よりも100万円以上も値上がりしましたが、それも納得と思えるマイナーチェンジとなっていたので迷わず買い替えました。
エクステリアのデザインはほぼ変わっていませんが、フルモデルチェンジかと思えるほどの改良が施されました。
- ライト類のフルLED化
- エコタイヤのECOPIAからスポーツタイヤのALENZAに変更
- バッテリー容量を約10%増量
- システム総出力が約20%向上
- EV走行距離が約20%増加
- 0〜100㎞/h加速が2秒短縮
- 音響にYAMAHA Ultimateを採用
- YAMAHA Ultimateにドアデッドニング※6施工
- 12.3インチのナビ画面採用(以前は9インチ)
- 前席シートベンチレーション採用
- フレームレスデジタルミラー採用
- 室内照明フルLED化
- アルミペダル採用
※6 ドアデッドニング:ドアパネルに制振材や吸音材を付けることで音響の質を高める。
前期型のアウトランダーでも満足度が高く、シートベンチレーションさえ付けば最強と思っていたところに、それを踏まえたうえでさらに良くなっていたのには驚かされました。
不満点はほぼないです。走りにおいても前期型で不満だったピッチング挙動も改善されており、モーターで走れる領域も拡大しているので、よりBEVのような電動感が得られます。
1500Wの外部給電やV2Hにも対応しており、災害時などの発電インフラとしても使えるPHEVは一家に1台あると心強いです。自宅に充電設備がなくても、PHEVならガソリンを入れれば走れるのでマンションなどの集合住宅に住んでいても運用可能です。たまにディーラーなどで30分急速充電させてもらってもいいですしね。私はガレージハウスで200V充電ができますが、ほぼ充電しないで運用しています。
なぜかと言うと、PHEVではガソリンの腐敗を防ぐために、3カ月に一度20 ℓ以上の給油をしないと強制燃焼モードになるからです。強制燃焼モード中はガソリンを使って発電してバッテリーに充電されるので、それで足りてしまうんですよね。なので、自宅に充電設備がある人でも、ある程度はガソリンを使って走る必要があるということです。
ボディサイズやオプションは?購入時の注意点
アウトランダーPHEVのボディサイズは、全長4720㎜×全幅1860㎜×全高1750㎜と全幅が1850㎜を超えてしまっているので、1850㎜幅の立体駐車場に入らないのが惜しいところです。
今回のマイナーチェンジで、ベースグレードの「M」以外では、2列シート5人乗りと3列シート7人乗り仕様が選択できるようになりました。とは言え、3列目は大人が座るには厳しいサイズなので、子供の送迎や緊急用と思ったほうがいいです。
駆動方式はAWDのみ、パワートレインも2.4ℓのPHEVのみとなっています。オススメグレードは上位グレードの「P Executive Package」ですね。私もそれを買いました。
下位グレードにオプションをいろいろ足していくと、最上級グレードとあまり変わらない価格になるので、それならセミアニリンレザーやシートマッサージ機能も付いている最上級グレードを買っておいたほうがいいです。コミコミで700万円程度になりますが、満足度は高いです。
通常、PHEVのリセールは悪い傾向にありますが、アウトランダーは例外で私もかなり高く売れました。流通している量が少なく、欲しいと思っている人とのバランスでそうなっているのだと思います。
三菱のクルマは、アウトランダーをはじめ、デリカD:5やデリカミニなどリセールが例外的に良いクルマもありますね。