(※写真はイメージです/PIXTA)
Aさんの「その後」
こうして予備校に入学したAさんは、4月から9月まで学校に通います。そして、そのまま10月の試験に挑むことになりました。
給付金の対象となるとはいえ、お金がかかるのは事実。費用を掛ける以上はしっかり勉強しようと思い、受験予備校にも毎回休まずに通い、また、自主学習時にも必死に勉強しました。6ヵ月間の講座を無事修了し、その後すぐにAさんの住所地を管轄するハローワークで教育訓練給付金の申請を行います。
給付金の受給には修了から1ヵ月以内の申請が必要となることから、Aさんも慌ただしくその手続きを進め、3万円の給付金は無事に支給が決定しました。
また、宅建士試験は毎年の合格率が15%~18%程度といわれるものの、Aさんは試験日に実力を出し切り、見事合格。その後、日々の業務でも受験勉強で得た知識を活用することがあり、業務のやりやすさを感じたAさん。資格取得に大きな意味があることを実感しました。
雇用保険は失業給付だけではない
教育訓練給付金は雇用保険の加入期間が3年以上(初めて受給する場合は1年以上)あれば対象となります。
雇用保険料は毎月の給与から引かれ、失業した際に基本手当といった失業給付が支給されることは知られていますが、失業した時以外にも給付制度があることは意外と知られていません。
資格の受験を目指す人は受講する講座が教育訓練給付金の対象となるかどうかを確認し、活用できる場合はぜひ積極的に活用してみましょう。
五十嵐 義典
株式会社よこはまライフプランニング
代表取締役/特定社会保険労務士/CFPⓇ認定者