人生100年時代といわれる昨今、「資産形成が重要だ」と知ってはいても、いったいなにから手をつければいいのかと悩んでいる方も少なくないでしょう。とりわけ30代になると、結婚や子どもの誕生など、一気にライフステージが変わるケースも珍しくありません。牧野FP事務所合同会社のCFPの牧野寿和さんが、そんな30代の「資産形成」について事例をもとに解説します。※本記事は、株式会社セゾンファンデックスが運営する『セゾンのくらし大研究』からの転載です。
30代が「資産形成」をはじめたきっかけ…仕事に子育て、多忙を極める世代の事例【CFPが解説】 (※画像はイメージです/PIXTA)

投資初心者は「NISA」の利用もひとつの手

 

とはいえ、投資経験がなければ「いったい何から始めればいいんだ」と悩む人も多いと思います。そこでおすすめしたいのが、運用益(売却益、配当・分配金)の20.315%が非課税となるNISA(少額投資非課税制度)です。

 

2024年からスタートした新NISAでは年間120万円が上限の「つみたて投資枠」と、年間240万円が上限の「成長投資枠」があります。なかでもつみたて投資枠は、投資できる銘柄が金融庁の定める「長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託」に限られていることから、資産形成初心者におすすめです。

 

まとめ:資産形成をはじめ懸案が解決できた

後日、Aさん夫妻・Cさん夫妻ともに、「支出を抑えて浮いたお金で資産形成を始めることにした」と連絡がありました。両組とも、NISAを利用するべくNISA口座を開設したそうです。

 

Aさん夫妻は堅実に、「つみたて投資枠」の債券を中心とした投資信託で運用を開始。Cさん夫妻は「つみたて投資枠」に加えて、車を売ってそのお金で「成長投資枠」でも運用を始める予定だといいます。

 

人生100年時代、30代はまだまだ時間を味方につけられる年代です。マイホームの購入や子育て、定年後のセカンドライフなど、さまざまなライフイベントが待っています。焦らず慌てず、コツコツ資産形成を進めることが大切です。

 

※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。

 

 

牧野 寿和
牧野FP事務所合同会社
代表社員