以前より夫婦共働き世帯が増えたとはいえ、実際には「夫がフルタイム・妻がパート」という家庭が少なくありません。そのため、夫が病気や事故などで早くに亡くなった場合、のこされた妻と子どもの家計が破綻危機に陥ってしまう場合があります。A家は6年前、高校1年生の娘と51歳のAさんをのこして夫が逝去。Aさんは、どのようにして生活を乗り切ったのでしょうか。牧野FP事務所の牧野寿和CFPが、事例をもとに解説します。
(※写真はイメージです/PIXTA)
恨みます…夫を亡くした月収8万円・貯金350万円の45歳女性「まさかの遺族年金額」に絶望→日本年金機構に“涙を浮かべて感謝”したワケ【CFPの助言】
Aさんが涙ながらに語った決意
「夫を失った悲しみや先がみえないなかでの節約の日々に追い込まれて国を恨んでいたけれど、いまとなっては遺族年金のおかげでなんとかここまでやってこられたと感謝しています。それに申請の際、色々と丁寧に教えてくれた年金事務所の窓口の方も本当に優しくて……あの時はその優しさに救われました。娘への恩返しと自分の老後のために、前を向いて生きていこうと思っています」
Aさんは目に涙を浮かべながら当時の想いとこれからの決意を話してくれました。
家計の窮迫は、ときに遺族年金や奨学金などの「国の制度」が助けになります。予想外の悲劇が起きても決して諦める必要はありません。行政や専門家に相談のうえ、こうした制度を活用しながら乗り越えていきたいものです。
牧野 寿和
牧野FP事務所合同会社
代表社員
