「I(アイ)メッセージ」を使ったコミュニケーションは、子どもの自主性を育み、将来の経済的自立を促すうえで重要な役割を果たします。一方的に指示するのではなく、自分の気持ちを伝え、子ども自身の判断を尊重することで、問題解決能力や創造性を育むことができます。これらの能力は、変化の激しい現代社会において、困難に立ち向かうための重要な要素となるでしょう。精神科医であるさわ氏の著書『児童精神科医が「子育てが不安なお母さん」に伝えたい 子どもが本当に思っていること』(日本実業出版社)より、詳しくみていきます。
死ぬかもしれなくてもやめられなかった…アルコール依存症の患者を救う「医師の言葉」 (※画像はイメージです/PIXTA)

子どもを思い通りにするより大切なこと

子どもに無理やり言うことを聞かせようとすると、子どもには逃げ場がありませんから、とりあえず親の言うことを聞き、親の顔色をうかがうようになります。そうなると、子どもの本音や気持ちは聞けなくなります。自分の子どもがなにを考えて、なにを思っているのかを聞けないのは、親としては悲しいことではないですか?

 

もちろん、子どものすべてを知ることはできないにしても、今のわが子がどんなことに興味を持っていて、どんなことで心を動かすのかを聞きたい。子どもを自分の思いどおりにするより、私にはそのほうがずっと大切だと感じています。

 

子どもより長く生きている親としては、つい「こうしなさい」「これはやめなさい」と指示をしたくなりますが、一度ぐっとこらえましょう。大事なのは、子どもが自分で判断する習慣をつけることです。

 

児童精神科医のつぶやき

正しさを押しつけず、「I(アイ)メッセージ」で伝えましょう

 

 

精神科医さわ