自分が便秘気味だと感じたとき「すぐに病院へ行く」という人は決して多くないでしょう。しかし、人によってはその便秘が「大腸がん」のサインかもしれません。『腸にいい習慣ベスト100』(総合法令出版)著者で松生クリニック院長の松生恒夫氏が“危険な便秘”の具体的な症状について解説します。
ただの便秘だと思っていたら「大腸がん」でした…直近1ヵ月で心当たりがあると要注意な“危ない便秘”のサイン【医師が解説】
妊娠も便秘の原因に…出産後は「子どもの便秘」にも目を向けて
妊娠すると、妊娠の継続を助け、赤ちゃんのために大腸から水分を体内に吸収する働きをする「黄体ホルモン」の分泌量が多くなります。すると、腸の水分が減り、便が硬くなってしまいます。
また、妊娠後期になると、子宮が腸を圧迫して便の通り道を狭めてしまいます。そんなときは、医師に下剤を処方してもらいましょう。ただし、下痢の刺激で子宮が収縮してしまうことがあるので、必ず医師に相談しましょう。
その他、食事も重要ですが、もっとも大切なのはストレスを溜めないことです。絶対安静の場合を除き、適度な運動でリフレッシュし、腸の働きを活発にするよう心がけましょう。
小さな子どもは、排便の異常=便秘と認識することができません。また、子どもの未発達な腸は、トラブルを起こしやすいものです。子どもが小さなうちは、親が便を見てあげることが大切です。
また、小学生ごろになると学校で排便することを恥ずかしく思い、我慢してしまう子どもが少なくありません。朝は早めに起床し、コップ1杯の水を飲ませ、朝食を摂り、余裕を持って家でトイレに行く習慣を親が身につけさせましょう。
松生 恒夫
松生クリニック
院長