スーパーで見つけた代替肉コーナー
最も驚いたのは、スーパーマーケット。プラントベースフードが当たり前のようにずらりと並び、代替肉においては専用冷蔵庫が設置されているほど国民の生活の中に広く深く浸透している様子がうかがえます。
実際に試食をしたのが、「MEAT ZEROシリーズ」。商品は、鶏肉、ボローニャソーセージ、豚三枚肉、チキンナゲット、ひき肉など種類も豊富。開発・製造しているのは、タイ最大のアグリビジネス企業であるCharoen Pokphand Foods(CPF)で、食品研究開発センター100人以上の研究者とチームが協力して2年以上もの期間に2,000回以上の実験を経て2022年に誕生しました。
同社は開発の過程において、本物の肉の完璧な食感、味、香り、感触を生み出す「PLANT-TEC」イノベーションを発見。技術の詳細は明らかにされていませんが、食べてみると本物の肉と区別がつかないほどのおいしさに驚きを隠せませんでした。価格帯は35~45バーツ(200円前後)であり、本物の肉と同価格帯である点も見逃せません。
ホテルで見つけた「植物性チーズ」
宿泊したホテルの朝食会場でもプラントベースフードを発見しました。それは、ヴィーガンチーズ。従来の植物性チーズは大豆やココナッツを主原料としたものが主流でしたが、最近ではカシューナッツ由来の製法が急上昇。ハーブやスパイスなどと組み合わせることでグルメ度も上がっているのです。
カシューナッツを使うメリットは、たんぱく質や食物繊維、鉄や亜鉛などのミネラルや良質な脂質を豊富に含む点、発酵によって本物のチーズに近い味わいを作り出せる点にあります。
実際に食べたチーズは、ほろほろとした食感や程よい酸味、食べた後の軽やかさも相まって、「これなら毎日食べたい!」と感じさせるほどの好印象を抱きました。こちらも製法の詳細は開示されていません。