アッパーマス層(アッパー層)とは?
アッパーマス層は、株式会社野村総合研究所が実施する「NRI富裕層アンケート調査」によって定義されています。この調査では、純金融資産保有額を5つの階層に分類しています。
【純金融資産保有額の5つの階層】
・超富裕層……5億円以上
・富裕層……1億円以上、5億円未満
・準富裕層……5,000万円以上、1億円未満
・アッパーマス層……3,000万円以上、5,000万円未満
・マス層……3,000万円未満
純金融資産保有額とは、世帯が保有する預金、貯金、株式、投資信託、債券、一時払い生命保険や年金保険など金融資産の合計から、負債を差し引いた額です。
アッパーマス層は5段階ある保有資産階層のうち第4位の「純金融資産保有額が3,000万円以上、5,000万円未満」の層のことを指します。
日本国民の多くはマス層に属しており、その上の階層にあたるアッパーマス層の人々は、比較的ゆとりのある生活を送ることができる世帯といえます。
預貯金に余裕があるため、一時的に労働から離れても、すぐに生活に困る可能性は低いでしょう。しかし、アッパーマス層の「3,000万円以上、5,000万円未満」という資産額では、いずれ資金が不足する恐れがあります。そのため、アッパーマス層になったからといって、生涯ずっと働かずに生きていくというのは難しいといえます。
日本国内のアッパーマス層の世帯割合
2019年の野村総合研究所の調査によると、日本の世帯の大部分をマス層が占めています。
【純金融資産保有額の階層別の世帯数(割合)】
・超富裕層……8.7万世帯(0.2%)
・富裕層……124.0万世帯(2.3%)
・準富裕層……341.8万世帯(6.3%)
・アッパーマス層……712.1万世帯(13.2%)
・マス層……4,215.7万世帯(78.0%)
アッパーマス層の世帯数は712.1万世帯、世帯割合は13.2%で、マス層に次いで世帯数の多い層となっています。
アッパーマス層のなかには、もともとマス層に属していた人が、資産運用や貯金を続けてアッパーマス層に上がるケースのほか、本人が高収入の仕事に就業していたり、遺産相続などで一時的に資産が増えたりしてアッパーマス層になるケースもあります。
現在マス層に属している人も、資産形成や貯金に努めることで、アッパーマス層に入ることは十分可能でしょう。
アッパーマス層の属性について
先述のように、アッパーマス層に属する人のなかには、高収入の職業に就くことでアッパーマス層になったケースもあります。アッパーマス層に属する人たちはどのような人が多いのか、詳しく見ていきましょう。
インカムリッチ・プロフェッショナル
「インカムリッチ・プロフェッショナル」とは、高収入で専門性の高い職業に就いている人のことです。アッパーマス層と準富裕層に多くいます。
【インカムリッチ・プロフェッショナルに該当する職業の例】
・士業(弁護士、公認会計士など)
・税理士法人の役員
・外資系企業の社員であり幹部クラス
・専門性が高い職業(金融関連・IT関連など)
・高い専門性・経験が求められる職業(経営コンサルタントなど)
・10年以上のキャリアがある医師
・高年収のプロのアスリート
・テレビCMや出演番組が多い芸能人
インカムリッチ・プロフェッショナルは、専門知識や特殊技能が求められる職業であり、いずれも専門性が高く本人に代わる人材を見つけるのが難しい仕事であることが特徴です。
起業している人
アッパーマス層には、ビジネスを立ち上げている人もいます。
起業してしばらくは収益が安定せず、思うように収入に結び付かないことも少なくありません。しかし、ビジネスに需要があり、経営が軌道に乗れば高収入が期待できます。もしビジネスに成功すれば、マス層からアッパーマス層に上がることも可能でしょう。
給与以外の収入源がある人
会社員として給与所得がある人のなかには、会社員給与に加え、副業などで副収入を得たり、不動産投資、株式・債券投資、FXなどで資産運用をしたりすることで、資産を効率良く増やし、アッパーマス層に属している人もいます。
純金融資産保有額3,000万円以上のアッパーマス層になるには、まとまった額の安定した収入が必要です。本業だけでアッパーマス層に入るのは難しいため、マス層からアッパーマス層を目指す場合は、不動産投資や株などの金融商品の運用を活用するのがおすすめです。
資産運用をする場合、生活費や将来必要になる資金は貯金しておき、余剰資金を投資に充てることで資産を失うリスクを軽減できます。ライフプランに沿って着実に資産を増やすことができれば、マス層からアッパーマス層になることも不可能ではないでしょう。
アッパーマス層を目指す際の3つのポイント
アッパーマス層は高収入の職業に就いている人以外に、資産運用によって資産を増やした人も少なくありません。つまり、資産運用の成果次第で、どのような職業の人でもアッパーマス層を目指せるのです。
純金融資産を3,000万円以上にし、アッパーマス層に入るためのポイントについて、具体的に見ていきましょう。
現在の資産を減らさない
マス層からアッパーマス層に上がるためには、現在の資産を減らさないことが大切です。現在の預貯金を極力使わずに、浪費をしないよう心がけましょう。資産を減らさないためには、現在の支出額を正しく把握し、支出をコントロールすることが重要です。
もし資産を増やしてアッパーマス層になれたとしても、支出を抑えられなければ、資産はすぐに減ってしまいます。マス層からアッパーマス層になったあともアッパーマス層に属し続けるためには、資産の適切な維持・管理が必要不可欠といえるでしょう。
資産の減少を防ぐには、無駄使いをしないのはもちろんのこと、固定費の見直しも効果的です。電気代や水道代、ガス料金、通信費など、コストを抑えられるものがないか、細かく確認しておきましょう。
資産運用などで資産を増やす
アッパーマス層になるためには、資産を守るのと同時に、資産を増やすための行動をとることも必要です。資産を増やすにはさまざまな方法がありますが、株式投資や投資信託などの資産運用をすることで、より効率良く資産を形成することができます。
金融商品の運用のほか、不動産投資も資産形成におすすめの運用方法です。株や投資信託などの金融商品は情勢によって価値が変動しやすく、リスクを回避しようとするとどうしてもローリターンの商品を選ぶことになってしまいます。
それに対し、現物不動産投資は、賃貸として運用し、入居者が定着すれば安定した収入を得られます。不動産は純金融資産に含まれませんが、運用次第で資産を着実に増やすことが可能です。
資産運用を行なう際は、生活費や将来必要になることが決まっているお金は確保しておき、余剰資金を投資するようにしましょう。資産を増やすためとはいえ、一度にすべての資産を投じた場合、運用に失敗すると生活が立ち行かなくなってしまいます。リスクとリターンをよく検討し、長期で資産を形成するよう計画を立てるとよいでしょう。
資産運用の専門家に相談する
資産の運用・管理を、その道のプロに相談するという方法もあります。資産運用に精通しているプロに任せることで、より効率良く資産形成ができます。
一から自分で情報収集や内容精査をしたうえで投資商品を選んでいては、資産運用をスタートするまでに時間がかかってしまいます。一方で、プロと相談しながら資産運用のプランを考えれば、より効率的に、適切な資産運用方法を選ぶことが可能です。投資初心者の人や、運用方法を見直したい人は、一度資産運用のプロに相談してみるとよいでしょう。
ただし、資産運用のプロに相談する場合でも、どのようなプランで運用するかの最終判断は自分でする必要があります。より良い判断ができるように、自分でも投資についての勉強をしておくことが大切です。
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まとめ
5段階ある純金融資産保有額の階層のうち、アッパーマス層は第4位に位置しています。日本の半数以上の世帯が第5位のマス層に位置しており、その上位階層であるアッパーマス層は「ゆとりある生活が送れる」層といえるでしょう。
アッパーマス層には、専門性が高い職業や、起業している人のほかに、給与収入と副収入を合わせることで資産を増やしている人もいます。投資や金融商品の運用などで効率良く資産形成をすれば、現在マス層にいる人がアッパーマス層になることも不可能ではありません。
現物不動産投資は資産形成に向いていますが、初期費用や運用面でのハードルが高い投資方法でもあります。しかし、不動産投資クラウドファンディングのCOZUCHIであれば、購入手数料や運用手数料が無料で、1万円から不動産投資を始められるので、初心者の人にもおすすめです。
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【監修者】
名前:金子 賢司
東証一部上場企業で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間毎年約100件のセミナー講師なども務める。趣味はジャザサイズ。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信している。
保有資格:CFP