快眠のための睡眠環境づくりのコツ4つ

では、快眠のための睡眠環境を作るためにできることはあるのでしょうか? 同社の睡眠改善インストラクターで睡眠健康指導士の福田風子さんが解説します。

①エアコンは寝室に入る30分前にON、上に向けて風をあてておく

福田:一般的には、室温26~28℃が心地よく眠れる環境だといわれていますが、温度同様に重要なのはエアコンを運転させるタイミング。ついやりがちな間違いが、布団に入ったタイミングでスイッチを入れること。日中に室内に溜め込んだ熱が、夜になっても天井や壁にこもっているため寝るタイミングでエアコンをつけても、室温が下がるまでに時間がかかることがあります。寝室に入る30分前にエアコンをONにし、上に向けて風をあてておくのが、効率よく良い睡眠環境を作るコツです。

②タイマーは設定せず、設定温度は26℃~28℃に

福田:快適な寝室環境を保つには、冷房モードで設定温度を26~28℃にするか、除湿モードに。前述の通り、特に熱帯夜は途中で運転を停止する設定にはせずに、冷えすぎない温度で朝までつけっぱなしにしましょう。途中で運転を停止してしまうと、その後室温が上がると共に寝苦しくなり途中で目覚めてしまう原因になります。

③湿度は60%以下に保つ

福田:睡眠は「深部体温」が深く関係し、手足から放熱することで深部体温が下がると、眠気がおとずれます。室温や湿度が高いと手足からの放熱が妨げられ、深部体温が下がりにくくなるため、寝苦しくなりがちです。夏場は、寝室の温度だけでなく湿度にも注意しましょう。寝室の湿度は60%以下に保つことが重要です。湿度が高い時はエアコンの温度を下げる、または、エアコンを除湿運転する、といった対応をおすすめします。

④エアコンの風が苦手な人は扇風機との併用使いを

福田:エアコンの風が苦手という人も多くいるかもしれません。そういった方は温度を下げすぎてしまっていることも考えられます。エアコンの温度設定は下げすぎず、ただ、どうしても室温が高くて寝入りが悪いという方は、扇風機を併用することもお勧めです。その際は、表面に太い血管の通っている足首あたりに風を当てると深部体温が下がりやすく眠りに適した環境になります。

ただし、風を体の1ヶ所だけに長時間あてつづけるのは体が冷えすぎてしまう可能性があるのでNGです。扇風機を長時間使う場合には、壁側に向けて跳ね返ってきたやさしい風が足元にあたるように工夫しましょう。

■「2024年 今夏の睡眠満足度に関する実態調査」概要
調査地域:全国
調査期間:2024年6月14日~6月21日/5月20日~5月26日
調査方法:インターネット調査(協力:ジャストシステム)
調査対象:エアコンを所有している20~60代の男女
有効回答:541名(男性:287名、女性:254名)/555名(男性:254名、女性:301名)

※1 パナソニック測定基準による。CS-X403D2、当社環境試験室(14畳)外気温35℃時の平均消費電力302Wと外気温30℃時の平均消費電力157Wとの比較。
※2 2021年8月 和洋女子大学 水野 一枝准教授と弊社との共同研究において実施、対象者:健康な一般男女20名(年代20~50)条件:快眠環境運転/一定温度で連続運転/3時間で切タイマーを設定を実施いただき、それぞれの条件間における生理/心理指標の有意差検定を実施

THE GOLD 60編集部