人間なら116歳! SNSで注目されているご長寿猫「みけちゃん」。高齢のため、徐々に健康面での心配事が出てくるようになったみけちゃんですが、その「生命力」の凄さには、家族も驚かされることが多いそう。みけちゃんと家族の「普通で愛おしい」日常を、みけちゃんの飼い主であり、児童文学作家である村上しいこ氏の著書『25歳のみけちゃん』(主婦の友社)より一部抜粋・再編集してお届けします。
23歳で激しい「夜鳴き」が始まった“ご長寿猫・みけちゃん”…認知症を疑う飼い主に、主治医が告げた「思いがけない要因」
23歳で「夜鳴き」が始まったときの話
23歳になった頃、みけちゃんは夜中、みんなが寝静まった頃になると部屋を歩きながら大声で鳴くようになった。抱っこすると少し落ち着いたけど下ろすとまた鳴き出し、しかもその声が大きい。
2~3時間で落ち着くこともあったけど一晩中なんてこともあり、さすがに私たちもきついと感じ、みけちゃんを居間に連れていき1人にした。夏でエアコンをつけているとはいえ気になって寝られず、結局また寝室へ連れてきてたけど、一晩中の夜鳴きが4日間続いたときは「もしかしたら認知症かも」と思い、シゲ先生に相談をした。
すると先生から思ってもみなかった言葉をかけられた。
「高齢になって、若い頃と比べると耳が遠くなって、聞こえにくくなっとるでなあ。みんなが寝て静かになると不安になるんやな。みけちゃんの症状は認知症と違うわ」と。
認知症だと思い覚悟を決めなあかんと思っていたのだけど、みけちゃんは猫。人間なら「年やな」で終わることでも、みけちゃんは自分が老いていってることは理解できない。ただ、今までとは何か違うことは感じているから不安なんだと知り、とにかく「大丈夫、大丈夫」と安心させることにした。
それから数週間後に落ち着き、25歳の今も夜鳴きはしていない。ちなみにみけちゃんは年のわりに耳もよく聞こえていて目も見えている。
すごいみけちゃん更新中。
―さすがあたしを長年診てくれてる先生。安心は心の御守りよね ―みけ
村上 しいこ
児童文学作家