「なぜなぜ分析」を習慣化する方法

仕事で解決策がなかなか見つからないときは、あなたも「なぜなぜ分析」をやってみることをおすすめします。たとえば、「上司から頼まれた書類が期日までに仕上がりそうもない」という問題があったとします。「なぜなぜ分析」をしてみると……


(1)「それはなぜ?」→「作成に時間がかかる要素が含まれているから」


(2)「(1)になるのはなぜ?」→「試行錯誤をくりかえす必要があるから」


(3)「(2)になるのはなぜ?」→「上司が書類の完成イメージをどう考えているかわからないから」


(4)「(3)になるのはなぜ?」→「上司と完成イメージを共有していないから」


(5)「(4)になるのはなぜ?」→「仕事を頼まれたとき、しっかりとたしかめなかったから」


このように「それはなぜ?」をくりかえしたことで、解決策は「上司と完成イメージを共有する」ことだとわかるようになりました。とはいえ、「なぜなぜ分析」ですぐに解決策が見つかるとはかぎりません。そこでおすすめしたいのが、「◯◯できない」と、直面している問題と「それはなぜ?」という問いかけを紙に書いて、普段使っているノートや目につくところに貼っておくことです。私もこの方法を教えてもらい実践したら、大変役に立ちました。


たとえば「いつも遅刻して間に合わない。それはなぜ?」「目標をいつまでも達成できない。それはなぜ?」など、日常の問題からビジネスの問題まで、何でもOKです。紙を目にするたびに自然と解決策を考えようとしますし、他人に紙を見られると恥ずかしいので、早く解決策を見つけてはがしたくなります。


こうしたプレッシャーによって日ごろから頭を使い続けるようになるわけです。別の悩みや問題が生じたら、同じように紙に書いて手帳に貼り、思考を止めないようにします。これをくりかえすうちに、あらゆる局面で「それはなぜ?」と考える習慣が身につくはずです。


そうなれば、紙に書いて貼らなくても、自分でも無意識のうちに「なぜなぜ分析」を行えるようになるでしょう。結果として、問題や違和感を放置せず、課題に対して常に改善を心がけるマインドが身につくはずです。


【アドバイス】


アタマを使い続けるしくみをつくりましょう
 

田尻紋子

女性起業家