どうすれば仕事がうまくいくのでしょうか? 女性起業家の田尻紋子氏は、著書『人生が180度変わる思考術 マーケティング脳で考えればうまくいく』で「マーケティング脳で考えるとよい」と言っています。一体どんなものでしょうか? 具体的なシチュエーションごとにご紹介します。
【シチュエーション】
上司から頼まれた書類が期日までに仕上がりそうもない。
マーケティング脳がない人:「期日を延ばしてもらおう」と安易に考える。
マーケティング脳がある人:真の解決策はないか問題を深掘りする。
トヨタの「なぜなぜ分析」とは?
あなたは「なぜなぜ分析」をご存じでしょうか。日本を代表する自動車メーカー・トヨタが、問題解決の方法として取り入れている思考法です。たとえば、製造プロセスで問題が生じたとします。原因を調べてみると、機械の操作ミスであることがわかりました。
では、問題の解決策として「操作ミスをしないようマニュアルを見直す」と考えるのが正しいのでしょうか。「なぜなぜ分析」では、解決策が見つかったとしても、そこからさらに深掘りしていきます。「機械の操作をミスした。それはなぜ?」と問いかけ、「操作したスタッフが疲労していた」ことがわかったりするのです。
それでも分析を終わらせず、再び「スタッフが疲れていた。それはなぜ?」と問いかけます。すると、「人材不足によってスタッフに負担がかかっていた」「無理なスケジュールで作業することを強いたために焦ってしまった」といった状況が見つかったりします。
つまり、問題の本当の解決策は「人材不足の解消」「適切なスケジュール管理」などになります。「なぜなぜ分析」をせず、「マニュアルを見直す」ことが解決策だと考えてしまっていたら、同じ問題が生じるかもしれません。ちなみに、トヨタでは「なぜ?」を5回くりかえすそうです。