日常生活の中で欠かせない「食」。飽食で情報過多な時代と言われつつも、テクノロジーやデジタルの進化に沿って、日常で使うものも賢く選択することで、自分に合った恩恵を享受できる時代になっています。例えば、これまでにないようなおいしい食事を味わえたり、簡単に健康食を実践できたり、台所を清潔に維持できたり……。そうです、忙しい現代人にとって、身近なシーンを無理なく快適にしてくれるテクノロジーがあったら大歓迎なのではないでしょうか。そこで今回は、私たちの日常で欠かせない台所まわりや食卓シーンにおける事例をご紹介してみようと考えました。
身近な食卓・台所まわりこそテクノロジーを…日常生活を快適にする最新事例

発酵技術を応用して誕生した“未来の洗浄剤”

(右から奥に向かって)「ハッピーエレファント 野菜・食器用洗剤 グレープフルーツ」、「ハッピーエレファント 野菜・食器用洗剤 オレンジ&ライム」、「ハッピーエレファント 食器洗い機用ジェル」、サラヤのロングセラー商品として半世紀以上愛されている「ヤシノミ洗剤」(著者撮影)
(右から奥に向かって)「ハッピーエレファント 野菜・食器用洗剤 グレープフルーツ」、「ハッピーエレファント 野菜・食器用洗剤 オレンジ&ライム」、「ハッピーエレファント 食器洗い機用ジェル」、サラヤのロングセラー商品として半世紀以上愛されている「ヤシノミ洗剤」(著者撮影)

 

続いては、スポンジのお供である「先進的な洗剤」のご紹介。洗剤、消毒剤、食品などの開発・製造・販売を手がけるサラヤ株式会社が、世界で初めて「バイオサーファクタント」という天然界面活性剤の工業化に成功した事例です。同社は発酵技術を応用し、油を分解する天然界面活性成分「ソホロ」を安定的に作り出すことに成功しました。

 

ソホロは植物油(パーム油)と糖を栄養にして、天然酵母が発酵することによって生みだされた天然成分であり、肌へのやさしさに加え、生分解性に優れており排水後はすばやく地球にかえる“未来の洗浄剤”と言われています。このソホロの高い安全性と洗浄力、低起泡性によるすすぎ性の良さ、そして高い生分解性を兼ね備えた未来の洗浄剤として開発されたのが、「ハッピーエレファント」シリーズ。同ブランドは2012年に誕生し、2022年に泡持ちが向上してリニューアルされています。

 

このソホロには天然の界面活性成分として、洗浄剤以外の機能があり、化粧品や、再生医療における細胞保存液への実用化の検証が行われています。

減塩料理がおいしく味わえる「スプーン」

“おいしい食事のある人生を、すべての人に”を基本の考え方として、キリンホールディングスが開発した「エレキソルト スプーン」(キリンホールディングス提供)
“おいしい食事のある人生を、すべての人に”を基本の考え方として、キリンホールディングスが開発した「エレキソルト スプーン」(キリンホールディングス提供)

 

最後は、食卓での食事には欠かせない“画期的なスプーン”のご紹介です。キリンホールディングス株式会社が、ヘルスサイエンス領域の新規事業として開発した「エレキソルト スプーン」で、いつものお箸やレンゲをこのスプーンに替えるだけで、塩分を控えたスープやカレーがおいしく楽しめるという商品。微弱な電流の力で、塩味やうま味などの味わいを増強させることによって減塩食をおいしく楽しむことが期待できます。最大の強みは、様々な減塩手法と組み合わせて用いることができ、スプーンを変えるだけで活用できる汎用性にあります。