毎日忙しすぎる

Q.毎日忙しく、片づけたり、季節を楽しむ余裕がありません。家でリラックスしたいのに、こんな生活では無理でしょうか。

A.まずはテーブルまわりの片づけから始めてみましょう。平らになったテーブルには私物も置きにくくなりますよ。

フルタイムで働く夫婦が増えて、家族の在宅時間は短くなっています。そろってリビングでくつろぐどころか、家事を回すのもやっとという声も聞こえます。

それでもみんなごはんは食べるのですから、まずテーブルまわりを公共の食堂と考えてリセットする習慣をつけてみませんか? ルールは簡単、食堂の席を離れるときは、個人の持ち物を置きっぱなしにしないことです。スッキリと平らになったテーブルに、子どもが摘んできた草花1輪とか、小さなイチョウの葉とか、季節を感じるものを一つだけ飾ると共通の話題が増えます。

テーブルを平らにすることが定着したら、その心地よさから玄関の靴の出しっぱなしや、リビングの床置きなど、一人ひとりの意識を変えるきっかけになります。そのことを家族で話し合えば、さらにものを戻しやすい工夫が生まれていくのではないでしょうか。

子どもや孫に「片づけ」を習慣づけさせるには

Q.子どもや孫に、片づけや整頓の習慣をつけさせたいです。毎日の生活の中で、どう声をかければいいでしょうか?

A.家族が散らかすのは元に戻すのが難しい要因があるのかもしれません。環境を見直してみてください。

私たちはつい自分のことは棚に上げて、人の出したものが散らかっていると気になるものです。子どもや家族ならなおさら遠慮なしに指摘してしまいがちです。でも、私たちも気がかりな考えごとをしていたり、急ぎの返信メールを打っていたりして、すぐには片づけられないこともありますね。家族とはいえ、まず相手の今の状況を把握してから声をかけましょう。

小さい子どもの場合は、片づけるという概念は難しいので、「元に戻してね」と声かけをします。もちろん戻すべき場所をハッキリさせておくことが大切です。出しっぱなしになりがちということは、戻すのが面倒になる要因があるのかもしれません。遠かったり、複雑だったり、引き出しが重かったり……。そういった環境を整える工夫は大人の役目です。大きい子どもの部屋が目に余るなら、直接手出しをしないで、不用品を売りに行く日を伝えたり、「ビフォー、アフターの写真を送ってね!」といったりしてモチベーションを上げる提案をしてみましょう。

整理収納アドバイザー
井田 典子