環境にも肌にも優しいと話題を呼び、市販の洗剤からエコ洗剤に替える人が増えています。本記事では『心、お金、時間の巡りがよくなる「暮らしのサイクル」の作り方』(KADOKAWA)の著者で整理収納アドバイザーの井田典子氏が、エコ洗剤の作り方・使い方を解説します。
頑固な汚れも落ちる!材料は百均で買える「白い粉」、話題の「エコ洗剤」の作り方・使い方【整理収納アドバイザーが解説】
人気の「人にも地球にも優しいエコ洗剤」
「人にも地球にも優しい」と、エコ洗剤が人気です。
その一方で、3種類の「白い粉」を購入したものの、希釈に慣れないまま合成洗剤に逆戻りしている方は少なくありません。よいことはいつでもほんの少し面倒ですが、習慣と訓練が持続可能な社会に変えていくコツだと思います。使いこなせば家じゅうの掃除がこれ3種で済み、かなり低コストで済みます。
汚れは大きく分けて油性か、水性。場所ではなく汚れの性質から使い分けましょう。キッチンなどの油汚れは酸性なので、アルカリ性のセスキ・重曹で中和して落とします。セスキはセスキ炭酸ソーダ※(またはセスキ炭酸ナトリウム)のことで、重曹ではなかなか落ちない汚れにも効果があると近年、話題になっているエコ洗剤です。
※編集注:百均やスーパー、ドラッグストアで購入できます。
衣類の浸け置きにも使えますが、洗浄力は重曹の10倍と強力なだけに手荒れの心配もあります。手あかなど普通の皮脂汚れや、子どものおもちゃなどには口に入れても安心な重曹でも十分きれいになります。
逆に水まわりのカルキ汚れは、アルカリ性。酸性のクエン酸(または酢)で中和します。汚れは時間が経つほど落ちにくくなりますが、鏡のウロコ取りもあせらず、クエン酸スプレーを吹きかけてラップで湿布してから、そのラップでゆっくりこすれば傷もつきません。
わが家では、この3種の洗剤をインスタントコーヒーの空きビンに入れて保管しています。スプレー容器には希釈するエコ洗剤と水の量をあらかじめ書いておくと便利です。
整理収納アドバイザー・井田典子氏の手作り洗剤、3種の使い分け
わが家の洗剤は基本的にこの3種類。以下の割合で水に溶かしてスプレーボトルに常備してあるため、いつでもすぐに使えます。
油汚れに…
◆重曹
200mlの水に小さじ1を溶かす。冷蔵庫やレンジの取っ手、ドアノブ、子どものおもちゃなどの手あか汚れに。焦がした鍋は、お湯と重曹をふりかけて冷めたらこすり取る。
◆セスキ炭酸ソーダ
500mlの水に小さじ1を溶かす。キッチンの油汚れに強い。油シミのついたエプロンや換気扇のファンなどは、50℃のお湯で溶かした中に浸け置きすると効果的。
水あか汚れに…
◆クエン酸
200㎖の水に小さじ1を溶かす。お風呂上がりに吹きかけておくと、蛇口まわりや鏡の水あかがゆるむ。トイレの便器まわりや壁の尿汚れの除菌消臭にも使える。
整理収納アドバイザー
井田 典子