「老後崩壊」を招く2大要因!「住宅ローン」と「生活水準が落とせない……問題」

政府調査では、65歳以上の平均消費支出は149,208円となっています。男性65歳(厚生年金受給者)の平均年金額が16万9,006円であることを考えると、支出より収入が多く、老後の暮らしは一見何とかなりそうですよね。ところが幸三さんにはまだローンの支払いが残っていました!

解説:政府調査によると住宅取得年齢は30歳代が一番多く、購入金平均は、

分譲戸建4,250万円、分譲マンション4,929万円

返済期間平均(分譲戸建)34.1年、(分譲マンション)32年

返済金額平均(分譲戸建)126万円(月10万5,000円)、(分譲マンション)150万4,000円(月12万5,000円)です。

晩婚化によりマイホームを購入するタイミングが遅くなり、定年までに住宅ローンの支払いが終わらないというケースが多くあります。賃金がないなか月10万を超えるローンがあるのは苦しいです。さらに住宅ローンとは別に、固定資産税やマンションの管理費・修繕積立金といった費用が発生します。定年後、年金暮らしで支払うには大きな負担となります。

解説:仮に幸三さんに、60代の貯蓄額の平均2,537万円があったとして、退職金と合わせると2,537 + 1,000=3,537万円 これを月平均支出額15万円で割ると、3,537÷15≒236か月分(約20年分)となります。85歳までの生活費は確保できる計算です。

ただ、85歳以上生きるかもしれません。100歳まで生きるとまだ15年分の資金が必要です。住宅ローンや家の修繕費などが重なって、間違いなく資金は不足しますね。貯蓄があったにもかかわらず老後破産に陥る理由の一つです。

解説:政府調査によると、生活保護を受けている世帯のうち、高齢者世帯は55%です。そのうち幸三さんと同じ単身世帯が50.4%になっています。

ワ:老後プランは収支をよく考えないといけないね。

老後破産に陥る理由はほかにもあります。生活レベルを落とせない。医療・介護費用がかさむなどです。収支のバランスを考えて、身の丈に合った生活をすることが大切です。

具体策として、YouTubeやネットの節約術を参考にするのもいいですね。年金が5万円しかないのに、生活を工夫して素敵な老後を送っている人の大人気ブログなんかも発見できますよ!

また、高齢になると予期せぬ病気やけがはつきものです。日ごろからウォーキングなどで体を動かし健康を保つ努力は大切です。

悲しいことに子どもが就職に失敗した、離婚して戻ってきたなどの予期せぬ出来事や、資金の不足を補うために、リスクのある投資をやってしまい、逆に資金を失ってしまうケースも起こっています。残念ですが、老後の生活は決して安泰とは言えませんね。

ワ:幸三さんは対策を考えたようですね!

友人とのゲートボールを始め、運動する機会と、人と関わる楽しみができました。また、習字教室で副収入を確保し、生活に張り合いも出るでしょう。単身世帯は話し相手がいないので引きこもりやすい傾向がありますが、幸三さんは大丈夫そうです!

(出典)

2021年の総務省統計局『家計調査 貯蓄・負債編』

国土交通省 令和3年度住宅市場動向調査

2022年総務省 家計調査

2022年総務省 家計調査

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