再婚と家族の問題

こうして幸利さんは親戚筋に波風を立てず、万が一の場合、彼女を金銭的に守る準備ができたのは大きな収穫でした。一方で幸利さんは子どもたちから「親父の面倒をみたくない」とはっきりと言われた格好です。確かに金銭的に支えてくれたことに対し、有難いと思っていますが、それでも母親(元妻)を捨てた父親を介護しようという気持ちがないことが明らかになりました。幸利さんはなおさら、彼女の存在を大事に思うようになったようです。

このように幸利さんは前の家族に冷たくされ、熟年で再婚したのですが、夫、妻どちらも再婚の場合、結婚全体(50万4,000組)の9%(4万7,000組)です。(2022年、厚生労働省の人口動態統計)。10年間で453万組が離婚しているので再婚率が上がるのは当然ですが、彼らは前の家族との問題を抱えています。どちらも大事な家族なので優劣をつけるのは無理です。

上手く折り合いをつけて、新しい家族と幸せになってください。

露木 幸彦
露木行政書士事務所