同じ業種であっても、勤める会社が大企業か、中小企業かによって賃金には大きな差があります。では、定年まで勤めるとどれほどの差が生じるのでしょうか? 本記事では、Bさんの事例とともに、大企業と中小企業の賃金格差について社会保険労務士法人エニシアFP代表の三藤桂子氏が解説します。
年収640万円だった62歳・元大卒会社員、定年後「満足の会社員人生だった」としんみりも…20年ぶり再会の〈大企業組同級生〉の“懐事情”に猛烈ジェラシー【FPの助言】
生涯賃金の差が影響する「老後の年金」
偶然、同窓会でAさんと再会することによって生涯賃金の詳細を知ることになったのですが、これまでのBさんは満足の会社員人生だったわけですから、Aさんの言葉を気にせず、過ごしてほしいです。隣の芝生が青く見えることはよくあることです。BさんがX社へ就職していたとしても、いまのBさんと同じように満足できたかどうかはわかりませんから。
ただ賃金が違うということは、老後の生活設計として公的年金額も違っていることでしょう。Bさんが老後も満足いく生活を送れるようFPに相談したように、長い人生へ備えてお金について不安に感じたら専門家に相談してみることも一案かもしれません。
参考
令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2023/index.html
独立行政法人労働政策研究・研修機構 ユースフル労働統計2023 ―労働統計加工指標集―
https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/kako/2023/index.html
三藤 桂子
社会保険労務士法人エニシアFP
代表