「この時代をやっている醍醐味でもあるのかな」宣孝からの求婚

――宣孝からの告白について

いや、びっくりだと思いますね。こんなに昔から知っている人で、まさかまさかの親戚ですよね、だって言ってしまえば。これもこの時代をやっている醍醐味でもあるのかなと思いながら……。

だけど、そうですね、まひろも心境も変わってきているので。誰かの妻になるということが。大真面目に考えなくてもいいのでは? というような考えになってきているときなので、なんだろう……その時代の一人の女性の成長というか、捉え方の成長というのを感じましたね。

(C)NHK
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まひろの客観的に見る視線が『源氏物語』につながっていく

――周明に利用されて

ちょっと心開いていたぶん、情けないというか愚かな自分の自覚もあると思うし……。でも何か見捨てられない、助けてあげたいという気持ちも周明に沸いているんじゃないかなとも思うし、やっぱりいろんな経験もここまでくるのにまひろは見たり経験したりしていますから、20代ではあるけれど今の感覚というか1日の覚悟が違うんじゃないかなっていう感じはありまして、「いろいろあるな、生きていれば」とか思っているんじゃないですかね。

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「利用された、ショック! もう生きていけない」とかじゃなくて「生きていればいろいろあるな」ぐらいの感じで客観的に見ているんじゃないかな。そういう一喜一憂も自分のことも客観的に見る視線があるから『源氏物語』という物語につながっていくのかな、すべての出来事は、っていう感じがしました。