本当に好きな服だからこそ「手間をかけても着たい」と思える

ものを大切にする気持ちはもちろんあります。でも、私の場合「大切だからボロボロになっても着る」とか、「ボロボロになるまで着ることこそ、大切にすること」だとは、思っていません。

服はあくまでも「消耗品」。着ればそれなりに、襟ぐりがゆるんだり黄ばんだりもしてきます。許容範囲は人それぞれですが、「自分が気持ちよく着られない」状態ならば、手放しどきなのではないでしょうか。

ただ、服の数が減って、1着1着と向き合うようになると、本当に好きな服は「着心地がいい状態」を長くキープしたいとか、「着心地がいい状態に戻したい」という気持ちが沸くことがわかりました。

以前は、少しほつれたり汚れたりすれば、「新しく買えばいいや」の1択。なぜなら、買うほうがラクだし、そのほつれなどを直してまで着るほどの愛着がなかったから。新しく買ったなら、ほつれて着ない服を手放せばいいのですが、それもしないから、とめどなく服が増えていったわけです。

いまある服は、こまめに手入れをするし、ほつれも修復しています。前のページのジャケットは、ファストファッションのものですが、クリーニングにも出しているんです。だからクリーニング代のほうが高いくらい。

どんな服でも限界はあるので、いつかは手放すときがきます。気に入っていた服も、「もう直さなくてもいいかな」「そこまでしなくていいかな」と思ったら、そのときは、手放しどきかなと思います。

いくらデザインが好きでも、手入れが大変すぎると、その面倒さから、「好き」の気持ちが半減してしまうかもしれません。いまあるアイテムは、自分が手に負える範囲の手間で、管理ができるのだと思います。
[写真]好きな服なら、自然と手入れすることが習慣に いくらデザインが好きでも、手入れが大変すぎると、その面倒さから、「好き」の気持ちが半減してしまうかもしれません。いまあるアイテムは、自分が手に負える範囲の手間で、管理ができるのだと思います。

みや
整理収納アドバイザー