目上の人や取引先などに対して「これが正しい」と使っている言い回しの数々、実は間違っているかもしれません。今回は特にビジネスシーンでよく登場することばに注目して、あらためて適切な日本語について考えます。ドキッとしたあなたは、ここで一緒に確認してみましょう。
取引先との電話「A部長はお休みをいただいております」→この日本語、実は間違っていた…!適切な言い回しとは?【大学教授が解説】
「してくれますか」は下品な日本語
・部長に伝えてくれますか?…×
・部長に伝えてもらえますか?…〇
「伝えてくれ」「渡してくれ」「電話してくれ」など、何かをしてほしいのは分かりますが、「してくれ」という言い方はとても下品な言い方です。
それに比べて、「伝えてもらえる?」「渡してもらえる?」「電話してもらえる?」という言い方は、優しい感じになります。ただ、これだと少し女性的な言葉となるため、もしかすると男性だと会社内では使いづらいかもしれませんし、相手との関係も非常に親密な印象を受けてしまいます。
こんなときには、「伝えてもらえますか」「伝えていただけますか」「お伝えいただけますか」「渡してもらえますか」「渡していただけますか」「お渡し願えますか」「お電話してもらえますか」「お電話いただけますか」「お電話お願いできますか」という言い方をするのが丁寧ですし、相手にも感じよく受け取ってもらえます。
日本語は、丁寧、謙譲、尊敬を使い分けることによって、相手との親密度、距離感も表現することが可能です。相手との関係によって三種類程度の言い方が自然と言えるようにしておくと便利です。