※本稿は、テック系メディアサイト『iX+(イクタス)』からの転載記事です。
足型の3Dモデルを生成し最適なシューズをセレクト
ランニングやマラソンで欠かせないアイテムといえば、ランニングシューズですよね。しかし数ある商品のなかから、自分に合ったものを見つけ出すのは決して簡単なことではありません。そんなときに活用できるシステムとして浸透しているのが、世界中で導入が進む足型測定器「SafeSize」。日本ではスポーツショップの「スーパースポーツゼビオ」と「ヴィクトリア」にて、SafeSizeのシステムを利用した測定サービス「FeetAxis」を展開しています。
FeetAxisは、スキャナーを通じて足幅や厚さなどをミリ単位で計測。取得したデータを用い、つま先から足首までの形状を再現した3Dモデルを作り出します。計測データを分析して、土踏まずの形状タイプを診断することも可能です。
また測定用プレートの上で歩いたり走ったりすることで、足の動きを動的に分析。足裏のどのあたりに圧がかかっているのかなど、ランニング時の足の使い方を可視化できます。加えて、探したいシューズの種類やランニングする頻度、体重などいくつかの質問を通して、必要な機能面の特徴を算出。得られたさまざまな情報をもとに、最適なシューズを提案します。
自分の足の形を客観的に分析でき、目的に合ったスペックの商品を見つけやすいのは大きな利点です。もっとシューズにこだわりたいという人はもちろん、これからランニングを始めたいという初心者にも優しいテクノロジーだといえるでしょう。
国内メーカーもシューズ選びをサポート
ランナーのシューズ選びに役立つシステムはほかにも。
国内スポーツブランドとして有名な「ミズノ」は、競技中のパフォーマンスアップやトラブル解消をサポートする「ミズノフットケアステーション」を提供しています。
ミズノフットケアステーションは、専門スタッフが最適なシューズの提案やインソールの調整を行うサービスです。まず測定器で足の形や足圧をデータ化し、分析。足の中央部にほとんど圧がかかっていない“ハイアーチ型”、土踏まずを含む足裏全体が地面に着いている“扁平足型”など、足の使い方や体重のかかり方のクセをタイプわけしたあとに、スタッフがアドバイスを行います。
続いてスクワットやサイドステップなど任意の動作を通し、体の使い方のクセや苦手な動きを確認。これらのデータを加味して、スタッフとともにシューズを選んでいきます。またインソール選びでは、既製品からカスタム品まで幅広いアイテムのなかから競技に合わせて選択可能です。
専門知識を持ったスタッフと直接やりとりをしながら細やかなアドバイスが受けられるので、記録を伸ばしたいランナーには特に有用なサービスといえるのではないでしょうか。