オンライン診療と医薬品をロボットが配送する未来
川崎重工業、ティアフォー、KDDI、損害保険ジャパン、menu、武田薬品工業の6社は2023年1月~2月に、東京西新宿で「オンライン診療と5G自動配送ロボット」の実証実験を行いました。
この実験に伴い、報道陣に公開されたデモでは、フードデリバリーを行う様子だけでなく、オンライン診療と処方された医薬品をロボットが配送する未来社会の様子も実演されました。
患者がパソコンを使ってオンラインで医師による診療を受け、医師が医薬品を処方し、薬剤師が同じくオンラインで服薬指導を行います。その後、ロボットが処方箋の医薬品を薬局で集荷し、患者の個宅に配送(自動配送)するしくみです。
この運用には、オンライン診療やロボット配送の遠隔監視に高速で大容量通信が可能な5Gが役立ちます。このときは改正道路交通法の施行前だったので、スタッフがロボットに付き添っていましたが、5Gの普及や、改正道路交通法の施行などの規制緩和によって、医療分野においてもICTやロボットの活用が進むことが期待されています。
<著者>
神崎洋治
TRISEC International代表取締役
ロボット、AI、IoT、自動運転、モバイル通信、ドローン、ビッグデータ等に詳しいITジャーナリスト。WEBニュース「ロボスタ」編集部責任者。イベント講師(講演)、WEBニュースやコラム、雑誌、書籍、テレビ、オンライン講座、テレビのコメンテイターなどで活動中。1996年から3年間、アスキー特派員として米国シリコンバレーに住み、インターネット黎明期の米ベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材した頃からライター業に浸る。「ロボカップ2018 名古屋世界大会」公式ページのライターや、経産省主催の「World Robot Summit」(WRS)プレ大会決勝の審査員等もつとめる。著書多数。