老後資金はいくら準備しても不安が募るもの。だからこそ、「配当金」という不労所得が得られる、高配当株投資にチャレンジしましょう。ここでは、よい銘柄を探すためのチェックポイントを紹介します。※本記事は、著名FPの頼藤太希氏・高山一恵氏の共著『マンガと図解 50歳からの「新NISA×高配当株投資」』(KADOKAWA)より一部を抜粋・再編集したものです。
高配当株探しの基本…「配当利回り3%以上」より、若干条件を緩めてチェックすべき理由【著名FPが助言】
まず最初にやるべきは「配当利回り」をチェック
◆配当利回りは、最初にかけるフィルター
まず、配当金について見る際に最も注目されるのが「配当利回り」です(記事『配当金がもらえる・老後生活の不安が減る〈高配当株投資〉ってどんなもの?』参照)。これは配当金が株価の何%を占めるかを表したもので、一般的に3%以上あると高配当株といわれます。
しかし、配当利回り3%以上を条件にすると、選べる銘柄はかなり数が減ってしまいます。配当利回りが3%に近い優良銘柄を見つけるために、配当利回り2%以上を条件に検索すると、選ぶ銘柄の幅が広がります。2%以上3%未満の配当を出す企業としては、例えば、2023年6月に株式分割して投資がしやすくなったNTTが2.65%、投資家の人気が高い花王が2.65%と、3%に近い水準で推移しています。
ただし、配当利回りだけで銘柄を選ぶことは禁物です。その計算の性質上、例えば業績が下がって株価が下がっているときは配当利回りが上がるためです。つまり、配当利回りが高い銘柄は不人気銘柄という可能性も高まります。配当利回りは銘柄選びの最初のフィルターとして用いるのがよいでしょう。