今や多くの家庭で使われており、すっかり定着した感のあるコードレススティック掃除機ですが、日本市場で主権を握ってから5、6年しか経っていません。まだ歴史が浅いこともあり、進化の途中にある一方で、日常使いでは過不足なく使えるものも増えてきています。今のコードレススティック掃除機のトレドはどのようなものか、使いやすい掃除機の選び方を交えながら解説していきます。

ゴミ自動収集ドックの次なるトレンドは紙パック式

パナソニックからは、自動ごみ収集ドック「クリーンドック」が付属した3モデルを発売(著者撮影)
パナソニックからは、自動ごみ収集ドック「クリーンドック」が付属した3モデルを発売(著者撮影)

 

ゴミの捨てやすさについては、コロナ禍を経て大きな変化がありました。清潔意識の高まりを受け、ダストボックスに溜まったハウスダストを含むホコリを吸い込みたくないと考える人が増えたのです。

 

そこで注目されたのが、パナソニックやシャークニンジャから登場している、充電台にゴミ自動収集機能が搭載されたモデル。掃除を終え、掃除機を充電台に戻すとダストボックスのゴミを収集してくれるので、ゴミ捨ては1、2か月に1回程度で済み、ホコリに曝露する機会が減ります。

 

またコードレススティック掃除機は、サイクロン式が一般的ですが、近年はシャープや日立グローバルライフソリューションズ、さらにはパナソニックから紙パック式が続々登場し、今やトレンドとなりつつあります。

 

紙パック式も、ゴミを1、3か月ぶん溜められ、いっぱいになったら紙パックごと捨てるだけなので、サイクロン式に比べて衛生的。かつて紙パック式は、ゴミが溜まると風路が妨げられ、吸引力が落ちやすいとされていましたが、ゴミが溜まっても風の通り道が確保できる工夫で、吸引力が落ちにくくなっています。

日立グローバルライフソリューションズの紙パック式「かるパックスティック」は紙パックが満杯に膨らんだ状態でも簡単に取り出せる(著者撮影)
日立グローバルライフソリューションズの紙パック式「かるパックスティック」は紙パックが満杯に膨らんだ状態でも簡単に取り出せる(著者撮影)

 

もう1つの視点として、掃除機がけの音を低減する機能に着目したものもあります。それが、シャープのRACTIVE Air(ラクティブエア)「EC-KR1」。モーターを遮音カバーで覆うなどの工夫をすることで、不快音を抑制してくれます。

 

またアイリスオーヤマは、音が気になるときは、吸引せずにヘッドのブラシだけが回転してゴミをかき集める「ちりとりモード」を搭載した充電式サイクロンスティッククリーナー daspo(ダスポ)を発売。いずれも赤ちゃんやペットがいる家庭に重宝されています。