現代人の多くが悩む、肩こり、そして様々な原因による肩まわりの痛み。食生活や遺伝は関係するのでしょうか? 本連載は、整形外科医・歌島大輔氏の著書『肩こり・五十肩・腱板断裂 肩の痛みがよくなるすごい方法』(Gakken)より、一部抜粋して紹介します。
Q 体質や性格は肩の痛みに影響しますか?
A 性格は影響します。細かいことは気にせずポジティブであることを心がけましょう。
体質はわかりませんが、性格は肩の痛みに影響します。恐怖や抑うつ、不安などネガティブな感情になりやすい、あるいは神経質な性格は肩痛の重要な原因になるという2022年の研究結果※3があります。くわえて、あがり症など自覚的なストレスが強い人は肩こりや首こりと関連があることも2006年の研究※4で示されています。
※3 Vogel, M. et al. The Unhappy Shoulder: A Conceptual Review of the Psychosomatics of Shoulder Pain. J. Clin. Med. Res. 11, (2022)
※4 Kimura, T., Tsuda, Y., Uchida, S. & Eboshida, A. Association of perceived stress and stiff neck/shoulder with health status: multiple regression models by gender. Hiroshima J. Med. Sci. 55, 101–107 (2006)
他人は気にしないようなことを気にしすぎてしまう人や、物事に対してネガティブになりやすい人は、肩こりになりやすい傾向があります。
逆に普段はポジティブな性格で、神経質ではない人でも、たまたま嫌なことが起こるなどネガティブな状況に置かれた場合、肩痛のリスクが高くなります。肩の痛みを避けるには、細かいことは気にせずポジティブであることを心がけましょう。
歌島 大輔
整形外科専門医
日本整形外科学会認定スポーツ医