2015年にバルミューダが「世界一おいしいトーストが焼けるトースター」を発売したのを機に幕を開けた高級トースターブーム。メーカー各社が「おいしく焼く技術」の向上にしのぎを削ること8年、最近ではフランスパンやクロワッサンを“窯出しの味”に近づけたり、唐揚げや天ぷらを揚げたてのカラッとした食感に戻したりできる機種も登場しています。本稿では、いつものパンをお店の味に近づけ、豊かな食卓を演出してくれる最新オーブントースターの進化に迫ります。
自宅で「窯出しの味」を再現。いつものパンがワンランク上に…“食パンをおいしく焼くだけ”に留まらない〈最新トースター〉の進化に迫る (※写真はイメージです/PIXTA)

次なるトレンドは「窯出しの味」の再現

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タイルからインスピレーションを受けたデザインも印象的なバルミューダのリベイクトースター・ReBaker (筆者撮影)

 

フランスパンやクロワッサン、カレーパンや総菜パンは、食パンと異なり基本的には焼かずに食べるものです。そのため、トースターで温め直しをすると食感が変わったり、真っ黒に焦げてしまったりする場合があります。このようなパンはトーストするのではなく、窯から出したばかりのように温め直す(=リベイク)のが理想的です。

 

そんな“窯出しの味”を再現できるトースターが、ここ1年で続々登場しています。

 

たとえばバルミューダからは24年2月20日、総菜パンもおいしく温められるリベイクトースター『ReBaker(リベイカー)』(税込24,200円)が発売されました。

 

これは、同社の寺尾社長が若い頃によく食べたという山崎製パンの『まるごとソーセージ』を上手に温め直しできなかった体験から生まれたもの。リベイクモードを使えば、ほとんど焼き色をつけることなく、パンはふわふわ、ソーセージは中まで熱々に温めることができます。

 

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バルミューダのリベイクトースター・ReBakerは、総菜パンも作りたてのようなおいしさに焼き上げる (筆者撮影)

 

また、ツインバードが23年11月に発売したオーブントースター『匠ブランジェトースター』(税込2万5,800円)は、パンの世界大会「iba cup 2015」で総合優勝した浅井一浩氏が監修。表面を焼き上げる遠赤外線カーボンヒーターと、内部まで温める近赤外線ハロゲンヒーターを搭載しており、温め直しが難しいカレーパンも、外はカリカリ、中は熱々に温め直してくれます。また、センサーが庫内の温度を測り続けてくれるため、モードさえ選べば温度や時間の設定は不要です。

 

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ツインバードの匠ブランジェトースターは、冷凍カレーパンも中まで熱々に温めることができる (筆者撮影)