2015年にバルミューダが「世界一おいしいトーストが焼けるトースター」を発売したのを機に幕を開けた高級トースターブーム。メーカー各社が「おいしく焼く技術」の向上にしのぎを削ること8年、最近ではフランスパンやクロワッサンを“窯出しの味”に近づけたり、唐揚げや天ぷらを揚げたてのカラッとした食感に戻したりできる機種も登場しています。本稿では、いつものパンをお店の味に近づけ、豊かな食卓を演出してくれる最新オーブントースターの進化に迫ります。
自宅で「窯出しの味」を再現。いつものパンがワンランク上に…“食パンをおいしく焼くだけ”に留まらない〈最新トースター〉の進化に迫る (※写真はイメージです/PIXTA)

人気の「冷凍クロワッサン」を“解凍”や“予熱”なしで焼ける機種も

ReBakerや匠ブランジェトースターが窯出しの味を“再現”する一方で、本当に窯出しパンを作れるオーブントースターも登場しました。バルミューダとともに高級オーブントースターブームを牽引してきたアラジンが23年9月に発売した『アラジン グラファイト グリル&トースター(フラッグシップモデル)』(税込3万9,000円)です。

 

高機能な温度センサーとそれらを制御するマイコンにより、トーストの焼き色を5段階で調節できるほか、「リベイク」「煮る」「蒸す」「炊飯」など12のモードを搭載。数あるモードの1つとして、冷凍クロワッサン生地を解凍なしで焼き上げてくれる「冷凍生地焼成」モードを搭載しています。

 

冷凍クロワッサン生地は、自宅で焼きたてのパンが食べられるとして人気ですが、通常はあらかじめ20~30分間室温で解凍し、予熱したオーブンで焼くという工程が必要です。しかし「冷凍生地焼成」モードなら冷凍生地を並べるだけで、低温解凍から焼成まで一気に行ってくれるため、誰でも手軽に窯出しパンを味わえるのです。

 

(筆者撮影)
アラジン グラファイト グリル&トースター(フラッグシップモデル)の冷凍生地焼成モードなら、温度も時間も自動制御。筆者が試したところ2個ならだいたい35分前後で焼き上がった (筆者撮影)

新生活を豊かにする高級オーブントースター

 

ほかにも高級オーブントースターは、唐揚げや天ぷらなどの揚げ物を、揚げたてのようにカラッと温め直したり、高温でグリルしたりと、毎日の食事作りにも役立つ機能を搭載しています。コンパクトゆえに熱の回りが早く、オーブンより手軽ながら高火力で調理ができるメリットもあります。

 

新年度を目前に控えたこの時期、新生活の開始にあたってオーブントースターの購入を検討している人は少なくないでしょう。

 

1人暮らしなど少人数世帯の場合、オーブントースターはシンプルかつ安価なもので妥協しがちですが、高級オーブントースターがあれば、いつものパンがワンランク上のおいしさになって日々の食卓も豊かになります。そう考えれば、2~3万円という価格は決して高い買い物ではないのかもしれません。

 

 

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<著者>
田中 真紀子

家電ライター。早稲田大学卒業後、損害保険会社を経て、地域情報紙に転職。
その後フリーとなり、住まいや家事など暮らしにまつわる記事を幅広く執筆。
出産を経て、子育てと仕事の両立に悩む中、家事をラクにしてくれる白物家電、エステに行けなくても自宅美容できる美容家電に魅了され、家電専門ライターに。
現在は雑誌、webにて執筆するほか、専門家として記事監修、企業コンサルタント、アドバイザー業務もこなし、テレビ・ラジオ出演も多数こなす。これまで執筆や監修に携わった家電数は1000近くに及び、自宅でも常に多数の最新家電を使用しながら、生活者目線で情報を発信している。