就職活動や冠婚葬祭など、人生において数え切れないほど書く機会のある「名前」。自分らしく、格好よく書けるようになりたいと思う人も多いのではないでしょうか。本稿では、前田鎌利氏の著書『世界のビジネスエリートを唸らせる教養としての書道』(自由国民社)より一部を抜粋し、ビジネスシーンに活きる「書」による自己表現について解説します。
シンプルに心を添える文化「一筆箋」
一筆箋。
使ったことがない方も多いのではないでしょうか?
ちょっとしたメモ用紙のようなものですが、これがまた使い勝手が良いものなのです。便箋だとたくさん行がありすぎて、何を書いて良いのかを考えるだけで疲れてしまうという方にはもってこいなのが、この一筆箋です。
元々お手紙といえば、便箋が使用されていますが、これを半分のサイズにしたものが一筆箋です。
ビジネスシーンにおいては、書類を送るときに一筆添えてお送りするのに一筆箋はもってこいです。長々と文章をつづる必要もなく、
・ 相手の名前
・ 要件(2~3行)
・ 自分の名前
・ 要件(2~3行)
・ 自分の名前
だけですから、気楽に書けてしまいます。
その他にも、冠婚葬祭で何かしら一封包む際には、この一筆箋で言葉を添えるだけで相手の方の印象が大きく変わります。私も必ず書類をお送りさせていただく際には、一筆箋を使用します。
私は一般的に販売されている一筆箋のさらに半分のサイズのものを、オリジナルで作成して使用していますので、本当に一言だけを添えて同封するようにしています。
ちょっとした文ですけれども、ビジネスにおける味気ないものから、一筆箋を同封するだけで味と愛のあるも
のへとほんの少し温かみが届けられればと思っています。
一筆箋は縦書き、横書き、縦横両用タイプ、無地のタイプ、絵柄があるタイプと多種多様です。
お送りする相手の方に合わせて、公用・私用と分けてお使いいただいても良いでしょう。ご当地ものやキャラクターのものまで幅広いデザインがありますので、ご自身の好きな一筆箋を探してみるのも面白いですね。