冬になってくると、人間の私たちも頭を悩ませる「冷え性」。実は、高齢のワンちゃんも「冷え性」になっていると、現役獣医師で『愛犬と20年いっしょに暮らせる本 いまから間に合うおうちケア』の著者である星野浩子氏はいいます。今回は、老犬を長生きさせるための「おうちケア」のコツにをみていきましょう。
愛犬を長生きさせるための「3つのキーワード」
獣医中医師は診療の一環として、おうちでできるケアのアドバイスもします。
じつは、中国医学書の古典『黄帝内経[こうていだいけい]』は、健康でいるための日々の暮らし方を説いた本でもあるのです。そういう意味では、東洋医学は生活の医学ということができます。
東洋医学にもとづくケアと聞くと、とっつきにくい印象をもつ方も多いかもしれませんが、その多くは、日々の生活に気軽に、しかも安全に、とり入れられるものです。
ワンちゃんが年をとってきていろいろと具合の悪いところが出てきた。「なんとかしてあげたい」と思っても、何をしてあげたらいいのかわからない。動物病院では「トシだから仕方ない」と言われてしまう――。
そういう悩みをお持ちの飼い主さんに、東洋医学にもとづく、体にやさしいケアはぴったりだと思います。毎日の生活のなかでできることで、ワンちゃんを元気にしてあげられるのはうれしいですね。
本記事では、おうちでできるケアを大きく3つに分け、3本立てでお話しします。
愛犬を長生きさせるおうちケア
①マッサージとお灸
②季節の養生法
③食養生
①マッサージとお灸
②季節の養生法
③食養生
1つめは、マッサージとお灸です。「お灸なんて自分でできるの? 危なくないの?」と思う方がいるかもしれませんが、お灸にもいろいろ種類があって、手軽にできるものもあるのです。
2つめは、季節の影響を受けないようにすることです。たとえば、夏は暑さに、冬は寒さに負けないようにする必要があります。そのためには日ごろの生活で気をつけるべきポイントがあります。
人間に共通する点もたくさんありますが、ワンちゃんの身になってあげなければならない点もあります。
そして、3つめは、食べ物に気をつけることです。最近はドッグフードもいいものがたくさん出ていますから、ドッグフードだけでも健康な体はつくれます。