知的障害者の方にとって、その人自身の特性や困り感をわかってもらったうえで、自分自身を認めてもらえる「居場所」があることは、安心して日常を歩む上でとても重要だといわれています。今回は、彼らの居場所となれる、様々な福祉サービスおよびその利用方法について解説します。

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知的障害者の居場所であるコミュニティの大切さ

知的障害者にとって、居場所がなぜ必要なのでしょうか?

 

ある研究において、知的障害ではありませんが、自閉症スペクトラムの成人の約半数は家族以外とコミュニケーションを頻繁に取らず、成人期になって、人間関係を求めるといわれる研究もあり、成人期になり人と関わりたいと望む障害をお持ちの方もいます。

 

また多くの知的障害者の方は成人期になると、仕事をして少しずつ自立した生活を始める方もいらっしゃいます。また親亡き後を考え、少しでも一人で生活できるようにと、周囲が知的障害者自身の強みや出来ることから生きていける様に、働きかけるケースがあります。

 

一方で、障害がある人が働くということは、その本人の特性や、仕事の性質によっては困難かもしれません。仕事での失敗体験や上司の無理解により、精神的に落ち込んでしまう方もいるかもしれません。

 

その際に、居場所と呼ばれる環境があり、その人自身を受容してもらえる環境、その人自身の特性や困り感をわかってもらいフォローしてもらえる環境があれば、知的障害者の方のQOLを下げることなく、生きていける場となるかもしれません。

 

自分自身を認めてもらえる場所、そして、自分の特性をわかった上で接してもらえる環境は知的障害者の方にとってもよい場所なのかもしれません。

知的障害者に関する施設を紹介

続いて知的障害者の方が利用できる施設として、福祉施設をいくつかご紹介します。

 

知的障害者を含む障害者が使えるサービスは、個々の障害をお持ちの方の障害程度や、障害をお持ちの方の生活背景などを踏まえ、支給決定するかどうかきまる「障害福祉サービス」があります。

 

介護の支援を受ける際には、「介護給付」を、訓練等の支援を受ける場合は「訓練等給付」を受けることがあり、同じ障害をお持ちの方が利用する給付元が違う可能性があります。

 

各サービスが受けられる福祉施設

続いて、各サービスが受けられる福祉施設についてご紹介します。

 

①介護給付によるサービス:生活介護

知的障害や重度の自閉症を含む障害をもつ利用者が日常生活または社会生活をいとなめる様に、入浴、排せつ、食事などの介護の支援を行う事業所もあります。事業所によっては、作業を行い工賃がもらえる事業所もあります。こちらの施設に通えるかどうかは、障害者の区分によって決まります。

 

②介護給付によるサービス:短期入所

知的障害の方を介護する方(知的障害者の家族の方や介護者)が病気や特別な理由に限り、短期間夜間も含めて施設で、入浴、排せつ、食事の介助をする施設です。

 

③訓練等給付:自立訓練(機能訓練・生活訓練)

障害者の方が、自立した日常生活又は社会生活ができるよう、一定期間、身体機能又は生活能力の向上のために必要な訓練を行う施設です。知的障害者の方も通うケースがあります。

 

④訓練等給付:就労移行支援

障害者の方が、一般企業等への就労を希望する人に、一定期間、就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練を行う施設です。就労移行支援を利用して、一般就労や就労継続支援(A型・B型)に通う方もいます。

 

⑤訓練等給付:共同生活援助(グループホーム)

障害者の方が、主として夜間において、共同生活を行う住居で相談、入浴、排せつ又は食事の介護その他の必要な日常生活上の援助を行う施設です。

 

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