昨今は、城跡を中心とした史跡めぐりが人気を集めています。御朱印や御城印を集めたり、ゲームやマンガを通じて好きになった武将のゆかりの地をめぐったりと、さまざまな楽しみ方が浸透したことが理由の1つです。人気の上昇にともない、バーチャル空間で復元された史跡(城跡、古墳などの遺跡)を楽しむ、VR(仮想現実)・AR(拡張現実)技術を活用したサービスが続々とローンチされています。本記事ではその背景について紐解き、各サービスの特徴を紹介します。
夢のタイムトリップを実現! VR(仮想現実)・AR(拡張現実)技術の現在 (※写真はイメージです/PIXTA)

※本稿は、テック系メディアサイト『iX+(イクタス)』からの転載記事です。

お城や古都、寺社仏閣…史跡の復元にはVR・ARが最適解か!?

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

現存する史跡の多くが、当時の原型を留めていません。遺構(遺跡のなかでも、特に不動産的なもの)はすでに形を成しておらず、市街地化していたり、風化して雑木林や山ができていたりする場合がほとんどです。

 

復元するには莫大なコストがかかるうえ、現存する遺構を傷つけることなく保全する必要があるため、実現が難しいという課題がありました。

 

そこで、VR・ARの再先端技術を活用して、バーチャルの世界で再現しようという試みが始まりました。来場者は、当時の建物や街並みを疑似的に体験することができます。

 

もし研究が進んで、当時の姿・様相に新たな仮説が出てきたとしても、バーチャルの世界であれば、実際に改修工事を行うよりも少ないリソースで反映できます。こうした柔軟性の高さから、現在では多くの自治体や組織がVR・AR技術を活用したサービスを観光に取り入れています。

未体験の臨場感!現地体験型の歴史VR・AR

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

最もポピュラーなものの1つが、実際に現地を訪れた来場者に向けられたARのサービスです。手持ちのスマホやタブレットのカメラで、ARマーカーと呼ばれるコードを読み取り、設定の場所にカメラをかざします。すると、復元された建造物の立派な姿がCGで画面に蘇ります。

 

また、最近はVRシアターのスタイルが注目を集めています。VRシアターとは、従来型のようにVR専用ゴーグルを装着して、バーチャル空間に没入するものではありません。

 

高精度の巨大LEDディスプレイ等に映し出したホログラフィック映像とサラウンド音声を組み合わせて、 実際に映像のなかに入り込んだような感覚を体感できるシステムです。

 

CG再現された当時の町並みや風景を体感しながら、音声で解説が流れ、歴史を追体験することができます。

 

実際のサービスをいくつか紹介します。

 

「ストリートミュージアム」で全国の史跡をめぐろう!

凸版印刷が2016年に公開した「ストリートミュージアム」は、全国の史跡や寺社仏閣の当時の姿をVR(仮想現実)で体験できるアプリです。各史跡に設定されたVRスポットを訪れると、CG復元された当時の姿を観ることができます。美術館や博物館のVRシアターも手がける凸版印刷のサービスは、高い完成度を誇ります。

 

全国の史跡が多数掲載されおり、現在も新たなVRスポットが続々と追加されています。アプリを開く度に新しい発見がある、そんなアプリです