共働き世帯が増えた今、現代の「三種の神器」と言われているのが、ドラム式洗濯乾燥機、ロボット掃除機、食器洗い機です。特にコロナ禍で在宅時間が増え、食事の準備や後片付けの負担が増加したことから、食器洗い機(以下、食洗機)に注目が集まりました。しかし日本における普及率はかろうじて30%を超える程度と低水準にあります。そこで今回は、家事の手間を省くだけではない食洗機のメリットと、最新の進化事情をご紹介します。
食洗機は贅沢品?時間・金額で換算してみたら、じつは「使ったほうが節約」に (※写真はイメージです/PIXTA)

※本稿は、テック系メディアサイト『iX+(イクタス)』からの転載記事です。

食洗機が普及しにくい日本特有の事情とは

パナソニックが発売している卓上タイプの食器洗い乾燥機。少人数向けのタンク式から、まとめ洗いできるファミリー向けまで展開している。
パナソニックが発売している卓上タイプの食器洗い乾燥機。少人数向けのタンク式から、まとめ洗いできるファミリー向けまで展開している。

 

日本は“食洗機後進国”と言われています。前述のように日本における食洗機の普及率は30%超ですが、他国を見ると、アメリカやヨーロッパでは70%、中には90%近く普及している国もあるほどです。

 

では、なぜ日本の普及率は上がらないのでしょうか。その理由の1つとして挙げられるのが社会的背景です。日本は1990年ごろまで専業主婦世帯率が高く、食器洗いをはじめとした家事は主婦が行うものという固定概念がありました。その後、急速に共働き世帯が増え、今では7割に迫っているものの、その世帯の多くが専業主婦の下で育っているため、食洗機=家事をサボる、ムダ遣い、という潜在意識を抱いている人が多いのです。

 

このように、日本人は食洗機を前提としない暮らしをしていたため、かつての住宅は食洗機が設置できる造りになっていません。そのためキッチンに食洗機の置き場所がない、給水のための分岐水栓工事が必要など、さまざまなハードルがあり、「設置したいけれど諦めた」という人も少なくありません。

 

ドイツの高級家電メーカー・ミーレのビルトイン食洗機は、大きな鍋やフライパンも洗える大容量タイプ。節水しながら短時間で洗い上げる。
ドイツの高級家電メーカー・ミーレのビルトイン食洗機は、大きな鍋やフライパンも洗える大容量タイプ。節水しながら短時間で洗い上げる。