大切な自然を守りたい、でも、自分に何ができるのか、見つからない方にお勧めなのが「自然観察指導員」。人と自然のつながりをつくり、身近な自然の魅力を伝えるボランティアリーダー「自然観察指導員」は、生き物の名前を知らなくても、活動経験がなくても、誰でも参加できる講習会で登録することができます。全国で活動する自然観察指導員を育成する活動に支援することも大きな社会貢献になります。

自然観察指導員のはじまり

1970年代前半、学校教育で環境教育として認識されていたのは「公害教育」だけでした。

 

そんな時代に日々の自然観察を楽しみ、身近な自然の魅力を分かち合い「自然保護教育」の必要性を訴え、独自の教育プログラムをつくった人たちがいました。

 

教員だった金田平氏、青柳昌宏氏、博物館学芸員の柴田敏隆氏らが中心となって、「自然観察からはじまる自然保護」に取りくむ人を増やしたいという想いから誕生したのが、ボランティアリーダー「自然観察指導員」の育成プログラムです。

 

身近な環境での自然観察では「自然が好き」「人が好き」という気持ちが、知人、友人、家族、社会、職場、地域に広がり、たくさんの人に自然の魅力に気づいてもらうことができます。一人ひとりの出来ることはたとえ小さくても、想いを持った人が全国各地で少しずつでも活動することで、社会を変える大きな力になり自然を守り次世代に引き継ぐことができるのです。

 

1977年には指導員講習会のテキストとして「自然観察指導員ハンドブック」が発行され、日本で初めての自然保護教育のための教科書となりました。翌1978年からはじまった自然観察指導員講習会は現在500回以上を数え、受講者は3万人を超えています。

人とつながる、自然とつなげる自然観察指導員

日本自然保護協会では、毎年、全国各地で10回ほど自然観察指導員講習会を開催しています。自然を大切に思う気持ちがあれば、生き物の名前を知らなくても、活動経験がなくても、受講後、どなたでも自然観察指導員に登録できます。

 

 

保育や教員を目指す大学生や、自然環境にまつわる仕事を目指す若者から、職場で「自然の見方」や「生物多様性の基礎」を学びたいと受講される方、子育て後の生き甲斐づくりや、定年後の社会への恩返し、お孫さんへの自然体験づくりとして、自然観察指導員になられる方も少なくありません。「自然を大切にしたい!」その想いがある方は自然観察指導員として一緒に活動しましょう。

 

お気に入りのフィールドや生き物を見つけて、ご自身のペースで活動され、「指導員になって、自然をみる目も私の人生も劇的に変わりました」「子どもたちの笑顔で私も元気をもらいました」と、充実したボランティアライフを楽しまれています。

 

◆講習会のようすはこちら

 

今年度は、5月~11月に山形、栃木、千葉、東京、神奈川、富山、愛知、岐阜、佐賀ほかで講習会が開催予定です。自然観察指導員・講習会についてくわしくは以下をご覧ください。

 

◆公益財団法人 日本自然保護協会(NACS-J)「自然観察指導員」

https://www.nacsj.or.jp/education/

 

 

日本自然保護協会では、40年近くにわたって「自然観察指導員」の育成に取り組み、日本全国各地で自然を大切に想う人を育て、地域の自然を守り、子どもたちに自然の原体験を届ける活動に力を入れています。

 

人を育て、豊かな自然を育むには長い時間がかかります。そうした自然保護教育活動に、ぜひご支援をお願いします。