※画像はイメージです/PIXTA

「脱炭素社会の実現」に向けて、世界では従来のガソリン車から電気自動車(EV:Electric Vehicle)へのシフトが急速に進んでいる。そのようななか、日本でもEVシフトが本格化していると、テンフィールズファクトリー株式会社の市川裕CEOは語る。全3回で「EV充電器投資」の全貌を明らかにする本連載。第2回目となる今回は、同社の「EV充電器投資」が“実質利回り20%”を期待できる仕組みについて、詳しく掘り下げていく。

「抗えない世界の潮流」を味方につけた投資

世界的なEV(電気自動車)シフトの潮流が、いよいよ日本にも本格到来した――。前回、テンフィールズファクトリー株式会社の市川裕社長はそう指摘した。

※参考記事:投資額が10年で倍に…「EV充電器投資」が儲かるこれだけの理由

 

その波をとらえ、同社は超高速のEV充電器「FLASH」を独自開発すると同時に、その「FLASH」を活用した「EV充電器投資」のサービス提供を始めた。「FLASH」の製品特性は大きく3つある。

 

市川「『FLASH』の特徴は、まず第1に、国内最大級の出力180kW(一口当たりの最大出力)を実現したことです。近年、大容量化が進むEVのバッテリーに対応しています。一般的な30kWの急速充電器に比べて約5~6倍の速度で充電が可能です。

 

2番目は、課金システムが『従量課金制』であること。国内で主流の『分課金制(時間課金制)』は、充電した時間に対して料金が発生していました。従量課金制によりEVユーザーの利便性が高まるとともに、充電器オーナーの収益も増える可能性があります。

 

3番目は、クレジットカード決済です。『FLASH』は事前登録など一切不要で、クレジットカードやQRコードで決済が可能です。従来のガソリンスタンドのような感覚で手軽に利用できます」

 

この「FLASH」を活用した「EV充電器投資」は、実質20%の超高利回りで、10年間で元手の2倍を得ることが期待できるという。その仕組みを見ていこう。

 

「EV充電器投資」のプランは2つある。1つは、「FLASH」本体をオーナーが購入し、自身で設置、運用するモデルだ。

 

市川「このモデルの場合、収益のすべてがオーナー様に入るため、稼働率が上がれば驚くほど高い収益が期待できます。ただ一方で、設置場所の選定や集客など自身でビジネスを行うため、稼働率によっては収益が期待ほど上がらなかったり、赤字になるリスクもあります」

 

もうひとつのプランは、コンサルタントモデル。オーナーはテンフィールズファクトリーと業務委託契約を結ぶことで、利回り20%固定で10年間運用する安定モデルだ。

 

市川「設置場所の選定から運用まですべてを弊社が行いますので、オーナー様は手間がかからず、知識不要で運用でき、安定的に利益を得られるメリットがあります。ただ、利回りは20%固定なので、自身で運用するモデルに比べて収益性は下がる可能性があることがデメリットといえます」

 

投資額はプランによって異なる。自身で運用するモデルの場合、「FLASH」本体価格(1,000万円)、キュービクル(工事込、435万円)、EV設置費用(500万円)の合計1,935万円が必要。

 

また、コンサルモデルの場合は、上記の1,935万円に加えて、コンサル費用(東京…1,440万円、そのほかの地域…1,100万円)が必要になる。

 

ただし、両プランともに国や東京都など自治体の補助金が活用できるため、実際の負担額は大幅に減少する

 

テンフィールズファクトリー作成
[図表]運用シミュレーション テンフィールズファクトリー作成

 

市川「コンサルモデルの場合、充電器設置前のコンサルティングと設置後の運営業務委託(メインテナンスなど)は別になっています。設置前コンサルでは場所の選定やマーケティングなどを弊社がサポートしますが、設置前コンサル費用は即時償却ができますので、初年度は1,400万円(東京都)の節税効果があります。また、本体代金も補助金との差額分を8年間で償却できます。

 

一方、運営業務委託は、売り上げ保証(年387万円)になります。EV充電器の売り上げから、387万円(税抜)を差引いた金額を、委託費用として弊社にお支払いいただきます。

 

仮に売り上げが387万円に満たない場合でも、弊社が補填しますので、10年間固定で387万円の収益をお支払いします。逆に、売り上げがどれだけ高くなっても、387万円は固定で、当社の収益が増える仕組みです。詳しい説明はセミナーで、シミュレーションを用いて行いたいと思います」

 

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“お試しでの投資”が可能な「小口モデル」

なお、コンサルモデルにはもうひとつ、小口タイプがある。LLP(有限責任事業組合)を設立し、全口数17口(1口125万8,529円)で共同経営するもので、利回り17.09%となっている。

 

市川「LLPは投資ではなく、共同経営になります。弊社も組合員の1人として参画しますので安心して出資していただけます。組合員の方には、口コミやSNSでのPR活動を行っていただくことで経営に参画していただきます」

 

ここまで見てきたように、「EV充電器投資」は2つのモデルがあり、それぞれにメリットとデメリット(リスク)があるが、上記以外のリスクはないのだろうか。

 

市川「EVはまったく新しい市場です。第1回でも述べたように、日本でもEV市場の拡大は確実です。新しいマーケットだからこそ、リターンも大きいのです。

 

もっとも、上述したような高収益が狙えるのはマーケットが未成熟だからであって、今後競争の激化は間違いありません。弊社のビジネスモデルと同じような競合他社が参入してくると想定されることから、数年後に投資する場合、収益性は下がるでしょう。

 

EV充電器を設置する好立地の奪い合いが起き、賃料が引き上がります。低価格で好立地が押さえられるいまだからこその投資チャンスといえます。

 

一方で、リスクとして考えられるのは、当然ですが『先行きがわからない』という点です。EV市場は確実に伸びますが、どのようなカーブを描くのか、いつ急拡大するかはわかりません。2年後なのか5年後なのか。特にオーナー様自身が運用する場合はリスクが大きくなる可能性があります。

 

最後にもうひとつリスクがあるとすれば、10年の間に、充電器を設置した場所の環境が変わることです。隣に大きなビルが建って目立たなくなったり、アクセスが悪くなる可能性は否定できません。

 

もっともコンサルモデルの場合は、弊社の収益に直結するため、より収益を狙える場所に弊社が移設します。この点に関してはオーナー様のリスクヘッジになります」

 

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