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ライトコイン(Litecoin、LTC)は、2011年10月のローンチ後、日本国内の取引所でも多く取り扱われている暗号資産です。機能や値動きについてビットコインと比較されることの多いライトコインですが、多くの投資家から人気を集めているのにはどのような理由があるのでしょうか?
この記事では、ライトコインの概要や今後の展望について解説します。
1. ライトコインの概要
ライトコインの特徴には、主に次の3つがあります。
- 「デジタルシルバー」と呼ばれている
- ビットコインと比較して処理速度が速い
- 半減期がある
それぞれ解説します。
1.1.「デジタルシルバー」と呼ばれている
暗号資産銘柄の代表格であるビットコインが「デジタルゴールド」と呼ばれるのに対し、ライトコインは「デジタルシルバー」と称されることがあります。これはそもそもライトコインが、ビットコインの問題点をクリアすることを目標に発行された銘柄であるためです。
考案者のチャーリー・リー氏はGoogleのエンジニアであった技術力を活かし、ビットコインを土台としたライトコインの発行に成功しました。ビットコインよりもさらに使いやすいコインを発行することで、暗号資産市場全体の成長を目指したのです。
そのためライトコインの発行上限は、ビットコイン(2,100万枚)の4倍である8,400万枚が設定されています。
1.2. ビットコインと比較して処理速度が速い
ライトコインは、ビットコイン最大の課題である「スケーラビリティ問題」の解決を目指した銘柄です。スケーラビリティ問題とは、ブロックチェーンに書き込むサイズが大きいことによって、コインの組成や送金に時間がかかってしまうことを指します。
ビットコインでは1ブロックの組成に約10分かかるため、日常生活における決済手段として、利便性の悪さが指摘されてきました。一方、ライトコインは約2.5分で1ブロックの組成が完了することから、ビットコインに比べて処理速度が速く、送金がスムーズに行える特徴があります。
1.3. 半減期がある
ライトコインは、ビットコイン同様に「半減期」があります。半減期とは、マイニング(採掘)に対する報酬が減少する時期のことです。
現在ライトコインでは、1ブロックを組成するごとに12.5コインの報酬が受け取れますが、半減期を迎えると、この報酬が半分ずつ減少していきます。「報酬が減少したら、マイナー(採掘者)がいなくなってしまうのでは?」と思うかもしれませんが、半減期には次のような効果があります。
- 流通量が減少することで、コインの希少価値が高まる
- 新たにコインが採掘されるスピードが減速することで、需要が高まる
ライトコインでは、84万ブロックの組成ごとに半減期が設定されており、およそ4年に1度半減期を迎える計算です。
2. ライトコインの直近の値動きとチャート
下記のチャートは、ライトコインの直近1年(2021年8月~2022年8月)の値動きを示したものです。
ライトコインは2021年11月14日に31,673円の年間高値をつけているものの、その後下落基調が続いています。これは、世界各国が金融引き締めに転じたことやウクライナ情勢悪化などのリスク要因から、金融市場全体が冷え込んでいることが原因と考えらます。
そして、同時期のビットコインのチャートを確認すると、ライトコインと同じような価格推移をたどっていることがわかります。
では今後、ライトコインの価格が上昇する期待は持てるのでしょうか? 次章にて見ていきます。
3. ライトコインの今後の展望と将来性
ライトコインの今後の展望と将来性を考えるうえで、次の3つのポイントが重要となります。
- 決済サービスの普及への期待
- ビットコインの普及に伴う知名度上昇
- 次回の半減期
それぞれ解説します。
3.1. 決済サービスの普及への期待
ライトコインは、元々ビットコインよりも処理速度が速いことで、決済手段として活躍する期待がありました。加えて「ライトニングネットワーク」が導入されたことにより、その期待がさらに高まっています。ライトニングネットワークとは、ブロックチェーンの外にあるオフチェーンで取引を行う送金方法です。
従来のブロックチェーンでは、少額の決済でも手数料がかさんでしまう点が問題視されていました。しかし、ライトニングネットワークでは、取引の最初と最後だけを記録して送金が行われるため、送金コストや送金スピードがより改善されたのです。
これによって、今後日常生活の買い物や支払いなど、身近な決済手段として広く使われるようになれば、ライトコインの価格上昇にもつながる可能性があります。
3.2. ビットコインの普及に伴う知名度上昇
ライトコインはビットコインの問題点を補う目的として発行されたことから、常に機能や価格動向を比較される傾向があります。そのため、ビットコインにポジティブなニュースがあれば、ライトコインもその恩恵を受ける期待が持たれます。
ビットコインは暗号資産銘柄の代表格として確固たる地位を築いていますが、暗号資産そのものがまだ投機的資産の側面を持っていることは否定できません。今後ビットコインが株式や法定通貨などと同様に金融資産としての役割を果たし、さらに広く普及することとなれば、ライトコインもその流れを享受できる可能性があるといえます。
3.3. 次回の半減期は2023年夏ごろの予定
ライトコインは、2023年夏ごろに次の半減期を迎えるとされています。半減期は84万ブロックごとと定められているため、ブロックの組成スピードによって多少前後する可能性はあるものの、およそ4年ごとに半減期を迎えています。
半減期にはコインの需要が高まるとされていることから、価格上昇の期待が持たれています。参考までに、過去の半減期の価格動向を確認しておきましょう。
【2019年8月の半減期】
前回の半減期では、7月にかけて大きな値上がりを見せ、実際に半減期を迎えるころには利益確定の売りによって下落基調へと転じました。
【2015年8月の半減期】
前々回の半減期でも7月にかけて大きな値上がりを見せたあと、下落基調へと転じています。
4. まとめ
本記事では、ライトコインの特徴や今後の展望と将来性などを解説しました。
「デジタルシルバー」とも呼ばれるライトコインは、ビットコインのコストや処理速度などの問題を克服する目的で発行されたため、日常の決済手段として少額でも利用しやすい特徴があります。
金融市場全体の冷え込みを受けて直近の価格は下落基調が続いていますが、今後決済手段として定着し、暗号資産としての地位が向上できるかに要注目です。