アネモネの花言葉、誕生花についてご紹介します。怖い、悲しい印象があるアネモネですが、なぜそのように言われるのかについても解説。本記事を読めば、花言葉だけでなく色や種類なども詳しく知ることができます。
【アネモネの花言葉】怖い悲しいと言われている理由は?色や種類もご紹介 (※画像はイメージです/PIXTA)

色の種類が豊富で、可憐な花を咲かせるアネモネ。ガーデニングに欠かせない花として人気があります。

 

しかしその一方で、花言葉が怖い・悲しいなどと言われていて、ネガティブな印象も受けます。

 

アネモネの花言葉は、実際に怖くて悲しいものなのでしょうか? ここでは、アネモネの花言葉や、アネモネの誕生花、アネモネは贈り物として人にあげても問題ないのかについて、詳しくご紹介します。

 

1. アネモネ(ボタンイチゲ)の花言葉とは
1.1. アネモネ全般の花言葉が悲しい印象で世間に認知されている
1.2. 名前や花言葉の由来となったのは悲しいギリシャ神話
2. 悲しい花言葉のアネモネを人に贈って大丈夫?
2.1. 色別では好印象の花言葉もある・選んで送れば大丈夫
3. アネモネという花を学ぼう
【特徴】キンポウゲ科アネモネ属・地中海の花・花びらがない
【種類】100品種以上ある
【注意】アネモネには毒がある
【誕生花】アネモネ全般にも色別にも割り当てられている
【時期】秋に球根を植えて春に見ごろを迎える
【育てやすさ】寒さに強いので初心者にも育てやすい
【その他】アニメ「交響詩篇エウレカセブン」の登場人物名でもある
4. アネモネを贈るときのアレンジは3通り 
4.1. カジュアルなシーンの「花束」で贈る
4.2. 他の花も加えた「アレンジメント」で贈る
4.3. ガーデニング好きの方に「苗もの」で贈る
5. アネモネの代表的な品種を一部紹介
【一重咲き】メジャー:アネモネ・デカン
【 一重咲き】:アネモネ・シルベストリス
【八重咲き】人気品種:アネモネ・ポルト
【八重咲き】メジャー:アネモネ・セントブリッジ
【八重咲き】:モナーク
【八重咲き】:モナリザ
まとめ

1. アネモネ(ボタンイチゲ)の花言葉とは

(※画像はイメージです/PIXTA)
(※画像はイメージです/PIXTA)

 

アネモネはキンポウゲ科アネモネ属。別名ボタンイチゲ(牡丹一華)、ハナイチゲ(花一華)、ベニバナオキナグサ(紅花翁草)とも呼ばれています。

 

赤、ピンク、オレンジ、白、青、紫など色の種類が豊富なのも、アネモネの特徴。2月〜5月に花を咲かせます。

 

そんなアネモネの花言葉とはどんなものなのでしょうか?

 

1.1. アネモネ全般の花言葉が悲しい印象で世間に認知されている

花言葉は、それぞれの花の色によってつけられています。

 

アネモネも、色によっていくつもの花言葉がありますが、一般的によく知られているのは「はかない恋」「恋の苦しみ」「見放された」「見捨てられた」など、悲しいものが目立ちます。そのため、アネモネは悲しい花言葉を持つ花として認知されたのです。

 

しかし、赤いアネモネは「君を愛す」、白は「真実・希望・期待」、青は「固い誓い」、そしてピンクは「待ち望む」などの花言葉があり、暗いものばかりではありません。

 

過去の恋や愛情を表す言葉が多いため、悲しいイメージが強いのでしょう。

 

1.2. 名前や花言葉の由来となったのは悲しいギリシャ神話

アネモネの花言葉は2つのギリシャ神話に由来しています。

 

ひとつはゼフィロスの神話です。「風の神ゼフィロスが、妖精アネモネに恋をして、アネモネをそばに置いておくために、一輪の花に変えた」というエピソードから花言葉が作られました。

 

もうひとつは、愛の女神アフロディーテにまつわるものです。少年アドニスが出会い恋に落ちたアフロディーテ。しかし、女神の忠告を聞かなかった少年は死んでしまいました。そのときのアドニスの血から、赤いアネモネが誕生したと言われています。

 

このことから、アネモネには「恋の苦しみ」「見捨てられた」「消えゆく希望」など、悲しいイメージのある花言葉がつけられているのです。

2. 悲しい花言葉のアネモネを人に贈って大丈夫?

※画像はイメージです/PIXTA
(※画像はイメージです/PIXTA)

 

悲しい花言葉のあるアネモネを人に贈るとなると、少し心配になることもあるでしょう。せっかくプレゼントしたのに、相手にマイナスな印象を与えてしまうのは残念です。

 

アネモネは色によって花言葉に違いがありますので、贈る前にしっかりチェックしておきましょう。

 

2.1. 色別では好印象の花言葉もある・選んで送れば大丈夫

花は色によって花言葉が異なります。アネモネはさまざまな色がありますが、それぞれ花言葉が違うので、贈り物をするときは注意しましょう。

 

ポジティブな意味を持つ色を選べば、プレゼントにもおすすめです。

2.1.1. 色別・花言葉:赤なら愛情を示せる

赤いアネモネには「君を愛する」の花言葉があるため、大切な人に思いを伝えるときには最適です。切なく悲しい花言葉として知られているアネモネですが、赤いアネモネには「燃え上がる情熱」の意味があります

 

そのため、愛の告白や、愛情を表現したいときにピッタリです。贈る相手やシチュエーションに合わせて選ぶとよいです。オレンジがかった、独特の色が魅力の赤いアネモネは、プロポーズのときに贈られることもあります。

 

2.1.2. 色別・花言葉:白・ピンク・青・紫(黒)も前向きな印象 

白のアネモネには「希望」「期待」「真実」などの意味があり、結婚式のブーケにも使われています。見た目も華やかで、花束によく合います。

 

ピンクのアネモネの花言葉は「希望」「待ち望む」。可愛らしく、コサージュなどのモチーフとしても人気があります。片思いや遠距離恋愛中の相手に贈りたい色ですね。

 

青は「固い誓い」の意味があり、恋愛だけでなく、家族へ贈ることも。また、紫(黒)は「あなたを信じて待つ」の花言葉から、相手への一途な気持ちを表現しています。

 

どの色も、前向きな印象を与えることができますので、アネモネを贈るときは、相手に合わせて色を選んでみてください。

3. アネモネという花を学ぼう

※画像はイメージです/PIXTA
(※画像はイメージです/PIXTA)

 

ここからは、アネモネの花について詳しくご紹介していきます。どんな特徴があるのか、どのように育てるのかなどを見ていきましょう。

 

アネモネの花はとても可愛らしく、見ていると心が癒やされます。しかし、実は毒があり注意が必要な場合もありますので、しっかりチェックしてください。

 

【特徴】キンポウゲ科アネモネ属・地中海の花・花びらがない

アネモネの分類は「キンポウゲ科・アネモネ属」。ヨーロッパの地中海沿岸部が原産です。秋に球根を植えると、3月〜5月の春ごろに開花します。花屋さんなどで、花束やブーケなどに使われる切り花が出回るのは、冬から春が多くなっています。

 

あまり知られていませんが、アネモネには花びらがありません。色がついている部分は実は花びらではなく「ガク」です。花びらがない植物はかなり珍しく、アネモネはとてもユニークな花といえます。

 

開花時期になると、約4cm〜8cmの小さくて可愛らしい花が咲きます。ひとつの茎に、一輪の花が咲き、鮮やかな色が目を引きます。育てやすいので、ガーデニング初心者にもおすすめ。寄植えや切花など、使い勝手もよいので人気があります。

 

【種類】100品種以上ある

アネモネの品種は100以上もあります。古い歴史があり、世界各国で改良されながら種類を増やしてきました。40cmにもなる背の高い品種や、白い花びらと黒い中心部が特徴的な「パンダアネモネ」など、たくさんのユニークな品種があります。

 

花の咲き方は主に「一重咲き」と「八重咲き」

アネモネの花は「一重咲き」と「八重咲き」があります。一重咲きは、花びらが重ならずに咲く花です。アネモネは一重咲きの品種が一般的なため、アネモネと聞くと一重咲きの花を想像する方が多いでしょう。

 

一方の八重咲きは、細かい花びらがいくつも重なり合っているもの。華やかで可憐なイメージですね。アネモネ以外にもたくさんの八重咲きの花がありますが、その多くが品種改良によって作られました。

 

一重咲き、八重咲き、それぞれにさまざまな種類・色があります。とても種類が豊富な花なんですね。

 

花の色はバリエーション豊か

アネモネと一口に言っても、種類はさまざま。色のバリエーションも豊富です。

 

  • ピンク
  • 黄色

 

などの色が中心ですが、同じ色でも微妙な色合いが違ったり、グラデーションがかかっていたりと、たくさんのカラーがあります。

 

毎年のように新しい品種ができていて、パステルカラーや複数の色がまざったものなども見られるようになりました。これまでは、ハッキリとした色が主流でしたが、最近では薄い色や、淡い色もよく売られています。

 

【注意】アネモネには毒がある

可愛らしい見た目のアネモネですが、実は毒があります。あまり知られていませんが、アネモネを触るときは注意してください。

 

アネモネの毒は「プロトアネモニン」という成分で、草全体にあります。茎を切ったり折ったりすると出る汁で、皮膚炎や水疱を引き起こすことも。古代エジプトでは、大病になるといわれたようです。

 

アネモネの株を触るときには、ゴム手袋を身に着けるなど、直接触れないようにしましょう。

 

【誕生花】アネモネ全般にも色別にも割り当てられている

1年365日すべての日には「誕生花」があります。古くから、植物には神秘的な力があるとされていて、暦や神話などから、誕生花が割り当てられました。

 

誕生日には、相手の誕生花を贈るのもおすすめ。アネモネ全般とそれぞれの色に割り当てられています。花が咲く時期と同じく、春の誕生花になっています。

 

アネモネ全般 :1月22日・3月12日・3月13日・4月6日

アネモネ(赤):3月1日・4月4日

アネモネ(白):4月2日

アネモネ(青):2月15日・4月2日

 

【時期】秋に球根を植えて春に見ごろを迎える

アネモネは球根から育てるのが一般的ですが、市販されている苗を買ってきて植え替えても楽しめます。ガーデニング初心者は、苗に挑戦してみましょう。

 

球根の植え付けは、気温が15度以下になる10月〜11月におこないます。気温が高すぎると育たない場合があるので、天候をチェックしましょう。

 

苗は12月〜2月ごろに園芸店で販売されています。苗を購入する場合は、すぐに植え付けをおこないます。

 

アネモネは寒さに強いですが、日光が必要です。夏の始まりまでは、風通しのよい屋外に置き日光が当たるようにします。

 

花が咲くのは2月〜5月ごろ。秋に球根を植えると、春に見ごろとなります。

 

【育てやすさ】寒さに強いので初心者にも育てやすい

アネモネは寒さに強く、育てるのが比較的簡単な植物です。寒い地域でも育てられるため、ガーデニング初心者にもぴったり。気軽に挑戦できます。球根や苗から世話をすると愛しさが増し、花が咲いたときの喜びもひとしおです。

 

また、アネモネは何年も咲き続ける多年草なので、長い間楽しむことができます。植物には癒し効果がありますので、ガーデニングをやってみたいと思ったら、ぜひアネモネをチェックしてみてください。

 

【その他】アニメ「交響詩篇エウレカセブン」の登場人物名でもある

アネモネは、2005年に放送されたアニメ「交響詩篇エウレカセブン」の登場人物の名前としても登場します。SFロボットをテーマにしたアニメで、友情や家族、勇気、恋愛など人生におけるさまざまなメッセージが込められていて、一度見たらハマってしまったというファンも多くいます。

 

アネモネは、早くに母を亡くし孤独に生きてきた女の子のキャラクター。エウレカセブンと戦うための特殊部隊に入ります。ピンク色のロングヘアとスッとした切れ長の目が特徴です。

4. アネモネを贈るときのアレンジは3通り 

※画像はイメージです/PIXTA
(※画像はイメージです/PIXTA)

 

アネモネをプレゼントするときは、どのように贈ればいいのでしょうか。ここでは、アネモネを人に贈るときのアレンジ方法3つをご紹介します。

 

可愛らしくて可憐なアネモネはどんなシーンにも喜ばれるでしょう。大切な人との記念日や、お祝い、ちょっとした贈り物などシチュエーションに合わせてアレンジしてみてください。

 

4.1. カジュアルなシーンの「花束」で贈る

アネモネの定番アレンジである花束。茎を長めに残して、大きさやボリュームを出すと華やかな印象になります。赤や白など、コントラストがハッキリした色を選ぶとパッと目を引く花束になります。

 

本数を少なめにするとコンパクトで、とても可愛らしいです。ちょっとした贈り物や、知人への手土産などにも最適。

 

発表会などのイベントに出席したときにお祝いにもいいですね。ラッピングやリボンを使っておしゃれにアレンジしてみましょう。

 

4.2. 他の花も加えた「アレンジメント」で贈る

アネモネを花瓶に飾るときには、他の花と一緒にフラワーアレンジメントで楽しみましょう。アネモネの花は花瓶に挿すだけでも素敵になります。いくつかの色をあわせて飾っておけば、華やかで可愛らしい雰囲気になり、部屋がぐっと明るくなります。

 

ただ、アネモネの茎は折れやすいので取り扱いには注意が必要です。また、アネモネの花は大きく開くので、開花したときをイメージしてアレンジすると、よりよい雰囲気を演出できるでしょう。

 

花屋さんでは素敵なアレンジをしてくれますので、プレゼントする相手のイメージを伝えて作ってもらいましょう。

 

4.3. ガーデニング好きの方に「苗もの」で贈る

すでにガーデニングを楽しんでいる方にアネモネを贈るなら、苗をプレゼントしてみましょう。園芸店や花屋ではプレゼント用の苗も販売されています。苗なら、寄せ植えができるのでガーデニング好きな相手なら喜ばれます。

 

世話して育てる楽しみや、どんな花が咲くのかというワクワク感を味わうことができますね。苗を贈るときは、育て方とメッセージを書いたカードを添えると、さらに気持ちが伝わります。

5. アネモネの代表的な品種を一部紹介

※画像はイメージです/PIXTA
(※画像はイメージです/PIXTA)

 

アネモネには、たくさんの品種があります。古来からヨーロッパなどで親しまれていた花で、現在も新しい品種がどんどん登場しています。

 

色や花びらの形もさまざまなので、お気に入りの品種を見つけてみてください。

 

【一重咲き】メジャー:アネモネ・デカン

「アネモネ・デカン」はアネモネを代表する品種です。「アネモネ・デカーン」とも呼ばれています。19世紀後半にフランスで作られました。

 

ポピーのように大きく開く花びらが特徴的です。切り花としてよく見かける品種のひとつ。花束に入れると華やかになります。一重咲きが主流ですが、半八重咲きもあります。

 

  • 花びら:一重咲き・半八重咲き
  • 色:ローズ・青・白・スカーレットなど
  • 草丈:20cm~30cm

 

【 一重咲き】:アネモネ・シルベストリス

花が小さく、野花のような可憐な印象を持つ「アネモネ・シルベストリス」。別名「春咲きシュウメイギク」とも呼ばれます。また「スノー・ドロップ」という可愛い呼び名もあります。

 

アネモネは球根から育つ花が多いですが、シルベストリスは主根草で、春になると株元から茎が立ち上がり、花を咲かせます。とても丈夫な品種で、種が自然にこぼれて花が増えることもあります。

 

  • 花びら:一重咲き
  • 色:白・ピンクなど
  • 草丈:40cmほど

 

【八重咲き】人気品種:アネモネ・ポルト

紫やピンク、赤など鮮やかな花色が特徴的な「アネモネ・ポルト」。アネモネのなかでも人気の品種です。

 

巨匠ルノワールが好んでいた花としても知られています。コンパクトにまとまって育ち、開花性が優れているので、鉢植えに最適。小さな花束にも向いています。複数の色を合わせたカラフルなポルトの鉢植えは、プレゼントにも人気です。

 

  • 花びら:八重咲き
  • 色:スカーレット・青・桃色・パール・白など
  • 草丈:10cm~20cm

 

【八重咲き】メジャー:アネモネ・セントブリッジ

八重咲きのアネモネでよく知られているのが「アネモネ・セントブリッジ」です。薄い花びらが重なった姿は華やかな印象。丈は低めで、屋内で観賞用に育てられることが多い品種です。

 

大きな花の咲く他のアネモネと一緒にすることで、コントラストがハッキリします。秋に球根を植えると春に見ごろとなるため、チューリップとの相性もいいです。

 

  • 花びら:八重咲き
  • 色:赤・青・ピンク・白
  • 草丈:20cm~30cm

 

【八重咲き】:モナーク

パっと大きく開く花が可愛い「モナーク」は八重咲きのアネモネです。品種改良で作られた品種で「スパイダー咲き」と言われる特殊な咲き方をします。

 

古い歴史があり、海外の神話や伝説のなかで神秘的な植物として登場します。ヨーロッパ南部が原産です。

 

他の花と一緒に花束にしてもいいのですが、複数のモナークを花瓶に挿すとおしゃれです。部屋のインテリアに適しています。

 

  • 花びら:八重咲き
  • 色:赤・青・ピンク・白など
  • 草丈:8cm~20cm

 

【八重咲き】:モナリザ

「モナリザ」は、切り花として見ることが多い品種です。見応えのある大きな花が印象的。薄い花びらが重なる八重咲きで、花びらの縁がゆるやかにカーブしています。

 

淡い色が多く、柔らかく優しい雰囲気があります。花束の主役にも合いますし、そのまま花瓶に挿すだけでも絵になります。11月〜4月ごろと、長い間店頭に並びますが2月〜3月が旬です。

 

  • 花びら:八重咲き
  • 色:赤・紫・白・青など
  • 草丈:50cm~60cm

 

まとめ

※画像はイメージです/PIXTA
(※画像はイメージです/PIXTA)

 

アネモネの花言葉や、育て方、品種などをご紹介しました。「怖い」「悲しい」など、ネガティブな花言葉を持つと言われるアネモネですが、色によっては明るい意味もあります。プレゼントするときには、花言葉もチェックして贈るといいですね。

 

寒さに強く、初心者にも育てやすいアネモネは、これからガーデニングにチャレンジしたい方にもおすすめです。品種がたくさんあるので、ぜひお気に入りのアネモネを見つけてみてください。