日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面が見えてきます。今回は、コロナ禍における「ふるさと納税」の現況を見ていきましょう。
全国自治体「ふるさと納税」ランキング…受入額トップは135億円超え (※写真はイメージです/PIXTA)

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コロナ禍の「巣ごもり需要」でふるさと納税受入額が大幅増

都道府県・市区町村に対する寄附金のうち、2000円を超える部分について、一定限度額まで、原則として所得税と合わせて全額が控除される「ふるさと納税」。控除を受けるためには、原則、ふるさと納税をした翌年に確定申告を行うことが必要です。

 

コロナ禍においては巣ごもり需要もあって、受入件数、受入金額、ともに増加。2020年は、受入額は前年比137%、受入件数は前年比149%となりました。

 

【ふるさと納税受入額及び受入件数】

■2019年

受入額 4875億3878万1000円

受入件数 2333万6077件

 

■2020年

受入額 6724億8955万4811円

受入件数 3488万7898件

 

出所:総務省『令和3年度ふるさと納税に関する現況調査』より

 

ふるさと納税においては、過度な返礼品により、地方を応援するという制度の主旨からは大きく乖離した返礼品合戦が繰り広げられていました。そこで2019年6月からは、自治体が返礼品を送付する場合「調達額が3割以下の地場産品に限る」ことが義務化。それにより、還元率が40%以上の換金性の高いギフト券や、その地域とは関係のない高級家電など、人気のあった返礼品は規制の対象に。それによって、ふるさと納税寄付額上位の自治体に変動が見られました。

ふるさと納税受入額トップは「宮崎県都城市」

2020年、受入額トップは「宮崎県都城市」で135億2548万円。2014年から「日本一の肉と焼酎のふるさと」と称して、宮崎牛など地元の肉と焼酎を返礼品として展開してきました。2位から4位は、特産の魚介類などが人気の北海道からラインクイン。100億円を超える自治体が3団体、50億~100億円未満が8団体となっています。

 

【2020年ふるさと納税受入額】

1位「宮崎県都城市」135億2548万円

2位「北海道紋別市」133億9271万円

3位「北海道根室市」125億4586万円

4位「北海道白糠町」97億3664万円

5位「宮崎県都農町」82億6849万円

6位「山梨県富士吉田市」58億3124万円

7位「山形県寒河江市」56億7584万円

8位「兵庫県洲本市」53億9823万円

9位「兵庫県加西市」53億3751万円

10位「静岡県焼津市」52億1827万円

 

出所:総務省『令和3年度ふるさと納税に関する現況調査』より