山本 淳子

京都先端科学大学
教授
1960年、金沢市生まれ。平安文学研究者。京都大学文学部卒業。石川県立金沢辰巳丘高校教諭などを経て、99年、京都大学大学院人間・環境学研究科修了、博士号取得(人間・環境学)。現在、京都先端科学大学人文学部歴史文化学科教授。2007年、『源氏物語の時代』(朝日選書)で第29回サントリー学芸賞受賞。15年、『平安人の心で「源氏物語」を読む』(朝日選書)で第3回古代歴史文化賞優秀作品賞受賞。『紫式部日記と王朝貴族社会』(和泉書院、2016)、『枕草子のたくらみ――「春はあけぼの」に秘められた思い』(朝日選書、2017)など。
写真:朝日新聞出版(写真映像部)

この著者の連載

この著者の書籍

  • 道長ものがたり 「我が世の望月」とは何だったのか
    著者
    山本 淳子
    出版社名
    朝日新聞出版
    発行年月
    2023年12月
    【大河ドラマ『光る君へ』が深く理解できる!】 誰を恐れ、誰を愛したのか–––– 最高権力者の知られざる素顔 道長は、一家の末っ子だった。元は最高権力者に就く立場になかった彼に訪れたのは〈幸ひ〉と呼ばれた天運––––。兄たちを襲った立て続けの死や政治的ライバルの自滅があったからこそ掴んだ頂点の座だった。だが死者や敗者、つまり他人の不幸を踏み台に極めた栄華ゆえ、道長はしばしば怨霊に取り憑かれ、病に伏した。読者は「怨霊」の存在に戸惑うかもしれないが、著者は「それを非科学的と嗤っては道長の心を覗けない」と釘をさす。 では、はたして道長はどんな思いで生き、そして死んでいったのか。 自身の手による『御堂関白記』や同時代の貴族による『小右記』『権記』など一級資料のほか、『紫式部日記』『枕草子』など女房たちの実録、道長の死後に成立した『栄花物語』『大鏡』など歴史物語もひもときながら、一人の人間の心の〈ものがたり〉を照らしていく。

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