受給の停止と未払いの請求 親族死亡時に必要な年金手続き

前回は、家族の死去で必要となる役所などへの一連の手続きを説明しました。今回は、その中でも年金に関連した手続きについてお伝えします。 ※本連載は、公認会計士・税理士の御旅屋尚文氏、司法書士の池田秀樹氏、特定社会保険労務士の柳勉氏の共著『家族が亡くなった後の手続きと相続がわかる本』(神宮館)の中から一部を抜粋し、家族が亡くなったときに発生するさまざまな手続きについて解説します。

不正受給にならないために、受給停止の手続きを

故人が65歳以上で年金の受給を受けていた場合には、「受給停止の手続き」を管轄の年金事務所で行わなければなりません。厚生年金は死亡後10日以内、国民年金は14日以内と決まっています。

 

受給停止の手続きをしなければ年金は支払われ続きますが、死亡が判明すると不正受給として、受け取った金額は返還が求められます。悪質と判断された場合には詐欺容疑での逮捕もあります。

 

手続きに必要なものは、①故人の年金証書、②死亡診断書か埋葬許可書のどちらか、③戸籍謄本か除籍謄本のどちらか、④故人と手続きを行う者の住民票の写し、などです。

 

故人の年金手帳が見当たらない場合には、年金事務所に紛失届を提出します。それにより紛失事由書が発行され、受給停止の手続きができます。

年金未払い金の請求は、受給停止手続きと同時に

年金は2ヵ月ごとに後払いで支給されるので、前回受給してから死亡までが未払いになるケースもあります。その場合には、受給停止の手続きと同時に、「年金未払い金の請求手続き」も行います。国民年金の未支給分は、もらえる権利があっても請求がなければ支給されないので、忘れずに手続きを行いましょう。

 

未払い金を受け取る資格のある人は、故人と生計を共にしていた遺族で、妻・夫など配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹の順になります。

 

厚生年金、共済年金は事業所や組合窓口での手続きになります。

★ここがポイント

故人が年金受給者の場合には、受給停止の手続きを行わなければなりません。年金未払い金があるときには、同時に未払い金の請求手続きも行うようにします。未払い金は請求によって支給されます。

本連載は、2016年12月11日刊行の書籍『家族が亡くなった後の手続きと相続がわかる本』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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連載葬儀・年金・相続…家族の死亡時に発生する「お金」の手続き

公認会計士、税理士 

昭和27年富山県生まれ。滋賀大学経済学部卒業。大学在学中に公認会計士2次試験合格。昭和53年より公認会計士事務所を開業。
現在、経営コンサルティング、税務、監査、各種セミナー講師、テレビ出演と幅広く活躍。

著書に『自分でできる確定申告のすべて』『図解決算書の読み方』『面白いほどよくわかる相続・贈与のしくみ』(以上、日本文芸社)など多数。

著者紹介

司法書士 

東京司法書士会会員。昭和40年新潟県生まれ。平成8年司法書士試験合格、平成10年司法書士登録、平成16年簡裁訴訟代理等関係業務認定。東京都板橋区で池田司法書士事務所を開設。

著者紹介

特定社会保険労務士 

昭和30年山形県生まれ。東洋大学法学部法律学科卒業。昭和57年やなぎ社会保険労務士事務所を開設。労働・社会保険手続、給与計算受託、就業規則等諸規程整備の他、個別労働紛争における斡旋代理の受託。NPOヒューマンエクセル理事長。

著者紹介

家族が亡くなった後の手続きと相続がわかる本

家族が亡くなった後の手続きと相続がわかる本

御旅屋 尚文,池田 秀樹,柳 勉

神宮館

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