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連載副業ビジネスとしての「Airbnb」入門ガイド【第3回】

Airbnbの収益――課せられる税金と確定申告時の注意点

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Airbnbの収益――課せられる税金と確定申告時の注意点

今回は、Airbnbで得た収入に課せられる税金と確定申告時の注意点を見ていきます。※本連載は、Airbnb総合研究会代表、阿部ヨシカズ氏の著書『インターネット民泊仲介サービスAirbnb入門ガイド』(ソシム)の中から一部を抜粋し、Airbnbを始める際に知っておきたい法律面・契約面のポイントや、想定されるトラブルの解決法などを紹介します。

本業か副業かによって課税の種類は異なることも

Airbnbの大きな魅力は、ホストとして自宅や空室を貸し出すことにより、副次的に収入を得られる点です。しかし、その一方で、Airbnbでの収入に対して税金が課せられるか、確定申告は必要なのかなど、税金に関する問題は気になるところでしょう。

 

実は、どのような税金が課せられるかについては、ホストを行う人の立場や本業によって異なります。Airbnbのホストを事業として行う人と、会社などから給料をもらいながら副業としてAirbnbのホストに取り組む人の2種類に大きく分けることができます。

 

基本的な考え方としては、事業として行う場合は、自営業者や法人と同じように、収入(売上)から原価(仕入れ値)と必要経費を差し引いた利益を事業所得として確定申告します。

 

ただし、すでに不動産事業を行っている人と、これからAirbnbのホスト事業を新たに開始する人では、収入の名目が変わってくる可能性があります。このあたりは非常にデリケートな事柄になりますので、税理士や公認会計士など税務の専門家に相談した上で確定申告することをおすすめします。

 

一方、会社員など給与所得者は、毎月の給与からの源泉徴収と年末調整によって所属している会社・団体がすべて申告手続きをしてくれますので、通常は確定申告の必要はありません。しかし、給与所得や退職所得以外の所得の合計額が年間20万円を超える人などの条件にあてはまる人は、税務署に確定申告する必要があります。Airbnbによって得られる利益は「雑所得」とみなされ、「給与所得や退職所得以外の所得」にあてはまりますので、雑所得が年間20万円を超える人は確定申告をする義務があることになります。

ネットオークションの収益等、他にも雑所得はないか?

注意すべき点は、「雑所得」はAirbnbによる所得だけとは限らないことです。最近では、インターネットで副業を手軽に行えるようになっています。たとえば、ネットオークションで商品を転売した時の利益や、海外のFX(外国為替証拠金取引)業者を使って得られた投資の利益も雑所得扱いになります。

 

仮に海外FXの利益が年間15万円あった場合、Airbnbによる利益が年間10万円であっても、雑所得の合計が年間20万円を超えてしまうため、確定申告の義務が生じます。なお、同じ雑所得であれば、Airbnbの副業による利益と海外FX取引による損失を合算して申告することは可能ですが、給与所得など他の所得と合算することはできません。

 

主婦や学生など、他に一切所得がない人の場合は、年間所得が38万円以内であれば確定申告の必要はありません。基礎控除といって、申告する人全員に無条件で所得から控除できる額が38万円と決まっているため、それ以下の所得なら自動的に所得税がゼロになるためです。

 

確定申告の具体的なやり方については、事前に税務署に相談に行けば申告書の書き方などを親切に教えてもらえます。Airbnbのホスト収入を申告する場合、いわゆる仕入れはそれほど発生せず、帳簿もシンプルなものになるため、自分で確定申告の手続きを行うことは充分に可能です。ただし、経理や確定申告の作業に時間を取られたくない、問題のないようにプロに任せたい、という場合は、税理士の先生にお願いするといいでしょう。

 

【図表 確定申告が必要になるケース】 

本連載は、2016年1月12日刊行の書籍『インターネット民泊仲介サービスAirbnb入門ガイド』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

阿部 ヨシカズ

Airbnb総合研究会代表 

日本で最初の民泊の書籍『Airbnb入門ガイド』の著者。 同書はAmazonのカテゴリーランキングで1位を獲得し、2冊目の著書『Q&Aでわかる!初めての民泊』を5月に出版。累計1万部を超える販売部数を誇る。交流タイプ・シェアタイプ・貸切タイプ全てで貸出しており、民泊に関するセミナーを多く開催している。
2016年よりオンラインサロンを開設し、個別なコンサルティングを行っている。

■Airbnb総合研究会
http://airbnb-info.com
■YoshiとManamiの民泊サロン
https://synapse.am/contents/monthly/airbnb_salon

<著作>
『副業ビジネスとしても将来有望! インターネット民泊仲介サービスAirbnb入門ガイド』(ソシム)
『Q&Aですぐわかる! Airbnbで始める初めての民泊』(扶桑社)

Airbnb完全マスター 1Day講座(DVD Package)
http://japanlifedesign.com/airbnb-learning-DVD/

著者紹介

連載副業ビジネスとしての「Airbnb」入門ガイド

インターネット民泊仲介サービスAirbnb入門ガイド

インターネット民泊仲介サービスAirbnb入門ガイド

阿部 ヨシカズ

ソシム

Airbnb(エアビーアンドビー)は主に海外からの旅行客に対し民泊の仲介を行うサービスで、日本でも急速に利用者を伸ばしています。本書では、Airbnbしくみと現状の使われ方、副業としての可能性などのほか、旅館業法などの法律…

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