(※写真はイメージです/PIXTA)

現在、銀行にお金を預けてもまったく増えず、インフレも進行し、老後資金の準備に不安を抱く人が増えています。「老後2,000万円問題」もあります。どうすればいいのか。セゾン投信創業者の中野晴啓氏が、著書『1冊でまるわかり 50歳からの新NISA活用法』(PHP研究所)から、50歳から「新NISA」を活用して着実に「老後2,000万円」を用意する資産形成の方法について解説します。

資産運用を始めるなら「投資信託」がいい理由

投資信託の良さはたくさんあります。私が投資信託会社の経営者だからではなく、これから本格的な資産形成に取り組もうと考えている人に何を勧めるのが一番いいのかを考えた時、投資信託以外の選択肢が見当たらないというのが正直な気持ちです。

 

50歳になって初めて資産形成に取り組もうと考えている人のなかには、「投資信託って何?」という方もいらっしゃるでしょう。投資信託の何がいいのか、主な点を3つ挙げると、

 

1. 少額投資が可能

2. 少額資金でも分散投資ができる

3. プロの運用ノウハウを活用できる

 

でしょうか。

 

◆1. 少額投資が可能

まず、少額投資が可能であるという点です。

 

投資信託の最低購入金額は、かつては1万円でした。しかし、今は100円で購入できるケースもあります。少額で購入できるからこそ、少額資金での積立投資が可能であるともいえます。

 

月々の積立金額は少額でも、長期間継続すれば、それなりにまとまった金額になります。それが投資信託では可能なのです。

 

◆2. 少額資金でも分散投資ができる

次に、少額資金でも分散投資ができるという点です。

 

投資信託は、一人ひとりの購入金額が少額だとしても、それらをひとまとめにして大きな資金規模のファンドを組成(そせい)しますから、ファンド自体の運用資金は結構大きな金額になります。

 

そのため、多数の銘柄に分散投資ができます。そして、その運用成果を、投資家一人ひとりの受益権の持ち分に応じて配分します。ですから、少額しか投資しなくても、多数の銘柄に分散して運用できるのです。

 

◆3. プロの運用ノウハウを活用できる

そして、プロの運用ノウハウを活用できるという点です。

 

投資信託は「投資信託会社」という運用のプロによって銘柄が選ばれ、投資されています。事前に運用の基本的なルールが定められ、それに則って運用されるのです。

 

こうした運用のプロを個人で雇うとなると、とてつもないコストがかかりますが、投資信託は大勢の人たちが少額ずつ投資する仕組みなので、このコストも全員で分けて負担する形になっています。

 

したがって、購入金額が小さくても、プロのノウハウを活用した資産運用が可能になるのです。

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1冊でまるわかり 50歳からの新NISA活用法

1冊でまるわかり 50歳からの新NISA活用法

中野 晴啓

PHP研究所

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