本記事では、慶應義塾普通部、東京海洋大学、早稲田大学等で非常勤講師をしながら「海外教育」の研究を続ける、本柳とみ子氏の著書『日本人教師が見たオーストラリアの学校 コアラの国の教育レシピ』より一部を抜粋・再編集し、教育先進国である「オーストラリア」の教育現場について、日本と比較しながら紹介していきます。
駅前で「募金お願いします!」「集めたお金はどうするの?」「…」答えられない日本の中学生。→一方、オーストラリアでは「自分で使います!」 (※写真はイメージです/PIXTA)

集めたお金を「自分たちのため」に使う

日本の学校は、生徒会や特別活動の一環として募金活動を行うことが多い。対象はユニセフなどの国際機関、赤十字、NGO、災害が起きた地域など様々だが、多くが社会に役立てることを目的にしている。自分たちのためのものは少ない。

 

先の生徒のように、対外試合の遠征費など自分たちのためにお金を集めるなど考えたことがないようだ。そんなことはしてはいけないと思っているようにも見える。

 

自分たちのためであっても、目的が明確で、それに賛同してくれる人から寄付を募るのは悪いことではないと思う。

 

募金の趣旨や使われ方などをよく理解せずに活動するくらいなら、最近のクラウドファンディングのように、目的を明確に示し、興味を持ってくれた人から自分たちのためのお金を集める方がよいのではないかと思う。

 

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教育学博士
本柳 とみ子


公立中学校で26年間教鞭をとったあと、大学院で海外の教育について研究を始める。その後、慶應義塾普通部、東京海洋大学、早稲田大学等で非常勤講師をしながら研究を続ける。2012年、早稲田大学大学院教育学研究科博士後期課程修了。博士(教育学)