昨今、さまざまなハラスメントが問題視されていますが、増加傾向にあるのがカスタマーハラスメント(カスハラ)です。モンスタークレーマーに苦慮した経験がある人も少なくないでしょう。カスハラは、企業だけでなく、公務員が働く現場でも大きな問題になっています。みていきましょう。
「ネットに晒すぞ」「お前なんて、どうとでもなるんや」…モンスタークレーマーに戦々恐々、公務員の過酷 (※写真はイメージです/PIXTA)

脅し、侮辱、拘束、不当な要求…モンスターくらーまーに心神を病み

――個人情報をネットに晒すぞ!(30代女性)

――議員に知り合いがおるから、お前の身分なんかどうとでもなるんや(30代女性)

――ガソリン持ってそっちに行くぞ(50代男性)

 

実際に「どのようなカスハラを受けているのか」の問いに対しては、恐怖すら覚える事例が並びます。

 

公務員へのカスハラで最も多いのが「侮辱・大声で威圧するなど乱暴な言動」で49.6%。そのほか、「長時間の拘束(窓口や電話など)」41.5%、「行政手続等にかかる不当な要求」24.2%、「執拗な上司への面会要求」20.7%、「謝罪の要求」16.6%と続きます。

 

公務員のカスハラについては、「国民に行政サービスを提供する」という業務の特性上、よりカスハラが生まれやすい環境だといえるでしょう。「わたしたちの税金で働いているんだから……」などと、ついつい考えてしまったことのある人も多いのではないでしょうか。特にこのコロナ禍では、人々の不満が公務員に向けられ、それが言動や行動に出てしまうことが増えているようです。

 

過度なクレームに精神的に耐え切れず、うつ病などで休職……そのようなケースも増えているといいます。地方公務員に対する調査ではありますが、総務省による『令和2年度メンタルヘルス対策に係るアンケート調査』によると、メンタルヘルス不調による休職の理由として、「業務内容(困難事案)」が42.8%、「職場外の者との対人関係(住民、民間企業、国・他の地方公共団体等)」が7.8%。これらのなかには、カスハラ事案も多く含まれていると考えられます。

 

公務員が働く現場でもカスハラ対策は職場の責務として、さまざまな取り組みが行われていますが、そもそも過度な要求をする、モンスタークレーマーと化していないか、私たち自身に問いかけることも大切です。