事業用の自動車――本体の購入費と付随費用を別計上にする理由

今回は、事業用の高額な物品を購入した場合の節税ポイントについて見ていきます。※本連載は、税理士・髙橋 智則氏の著書、『ビジネス図解 個人事業主のための節税のしくみがわかる本』(同文館出版)の中から一部を抜粋し、物品の購入費を経費化して個人事業主が節税する方法を、税金の基礎知識と合わせて紹介します。

支払い総額をいかに早く経費にするか?

事業で使用するために建物や機械設備、自動車などを購入する場合、当然、購入費用は経費になりますが、こうしたモノは高価であり、何年にもわたって使用することが可能な資産であることから、その使用できる期間にわたって分割して費用に計上することになります。

 

そのような高価な買い物をした場合の節税のポイントは、支払った総額をいかに早く費用に計上できるか、ということになります。

 

そこで確認したいのが、支払った総額の内訳明細です。購入金額の明細の中には、本体の価格のほかに、付随して支払っているお金があるはずです。基本的には支払った総額が、自動車や機械設備など、その資産を取得した価額になりますが、付随して支払った費用の中には、本体の価格に含めることなく、支払った時点で費用に計上することが可能なものも含まれています。それらを抜き出して本体とは別に費用として計上すると、購入時点で経費にできる金額が増えるため、節税につながります。

本体価格と分けた付随費用は全額経費に計上できる

本体の価格と分けて経費にできる付随費用としては、次のようなものがあります。

 

①取得に係る税金(不動産取得税や自動車取得税、登録免許税その他、登記や登録のために必要な費用)

 

②建物の建設等のために行なった調査、測量、設計、基礎工事等で、その建設計画の変更のために不要となったものに係る費用

 

③いったん結んだ購入契約を解除して、他の資産を購入することにした場合に支払う違約金

 

④取得するための借入金の利子(使用を開始するまでの期間に係る部分)

 

⑤分割払いで購入した場合の、分割利息や分割払いのために係る費用

 

例えば、自動車を購入した場合、税金(自動車取得税、自動車重量税、自動車税)や自賠責保険料、検査登録費用や車庫証明費用、登録手続きの代行費用などは、付随費用として本体の価格と分けて経費に計上できます。

 

【図表 大きな買い物は付随費用を分けて必要経費に計上する】

〈例〉 事業用に自動車を購入した場合

本連載は、2016年4月7日刊行の書籍『ビジネス図解 個人事業主のための節税のしくみがわかる本』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

アルトブリッジ税務事務所  代表・税理士

零細企業での勤務経験を通じ、税理士という職業を知ったことをきっかけに一念発起し、税理士資格を取得。中小・個人企業の支援を中心とする会計事務所に勤務の後、医業を専門とする会計事務所、外資系大手会計事務所の国際部門での勤務を通じて、個人商店の税金申告から上場企業の国際税務コンサルティングに至るまで、幅広い税務アドバイスの経験を有する。
独立後は、開業初期の小さな会社や歯科医院などへの節税アドバイス、海外取引をする中小企業に対する国際税務支援を精力的に行なっている。

著者紹介

連載個人事業主が「モノに対する経費」で節税する方法

ビジネス図解 個人事業主のための節税のしくみがわかる本

ビジネス図解 個人事業主のための節税のしくみがわかる本

髙橋 智則

同文館出版

事業を円滑に運営するためにできるだけ多くのキャッシュを手許に残すには? 税金にあまりくわしくない個人事業主に向けて、税理士が節税の基本的な考え方を、図解を用いてわかりやすく解説。読者自らが節税のアイデアを考えるこ…

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