1週間で築古アパートの高値売却に成功した事例とは?

前回は、金融機関の動向把握におけるポイントなどを説明しました。今回は、筆者が実際にサポートした高値売却の事例を見ていきます。

地元不動産業者からは安い金額を提示されたが・・・

本連載の結びとして、読者の皆様に高値売却の成功イメージをつかんでいただくため、筆者がサポートした高値売却の事例をご紹介しましょう。

 

茨城県にお住まいの杉本佳代子さん(仮名)は、ご自宅から徒歩10分にあるアパート2棟を売却しました。平成元年に建てられたメーカー製の軽量鉄骨造で、各棟、単身向けワンルームが8室あります。2棟合計で16室です。

 

「元々主人の経営する会社の寮を建てるため、土地を購入しました。結局事情があって実現しなかったので、代わりに建てたのがこの物件です」

 

「アパートの管理は、ずっと自分ひとりでやっていました。古いアパートですが、お風呂をバランス釜から給湯器にしたり、和室もフローリングにしています。少し前ですが、外壁の塗り直しも済ませましたし、昨年には駐輪場を新しく造りました」

 

実際、その物件はしっかりと手入れされたキレイなアパートです。そんな杉本さんが売却を決意したのは、ご主人が亡くなられたことがきっかけでした。

 

「入居募集については、客付け会社4社にお願いしていました。でも古いアパートなので、なかなか入居が決まらなくて・・・。空室があれば、お手入れが必要になります。私は、定期的に窓を開けて、部屋に風を通すようにしていました」

 

「また排水溝から臭いが上がってくるので、定期的に水を流します。実際、すごく時間がかかるというわけではないんですけれど、だんだんアパート管理が負担になってきたのです」

 

売却を決意したときの空室は、5室。学生需要のある立地ですが、繁忙期を逃すと埋まりにくく、半年以上空き続けていたそうです。そして、ご息女のご主人様を通じて、筆者の会社に売却の相談にいらっしゃいました。時期としては11月のことです。

 

筆者のもとへいらっしゃる前、杉本さんは、物件の売却を地元の不動産会社に相談していたということです。ですが、「この値段じゃないと売れない」と言われた価格は、3500万円と大変安いものでした。確かに土地値や建物の価値からいえば、大きな金額は付きません。

 

杉本さんは昨今の不動産投資ブームについてご存じありませんし、地元の業者は東京から買い手が付くなどと思わなかったようです。そのため、土地値から解体費用を引いた金額が基準となりました。

不動産投資の成否は最終的な「利益確定」で決まる

筆者は依頼を受けて利回りの計算を行い、4300万円程度で売却することを提案しました。このアパートの家賃は、新築時には3万円台半ばから後半だったのですが、今は3万円から3万5000円の価格帯で貸しています。

 

最終的には、杉本さんの「年内に売りたい」というご要望を叶えるため、手残り4000万円と諸費用分100万の計4100万円の売却価格にしました。そして、その情報を筆者の経営する会社のお客様に流しました。

 

1週間後、物件を売り出してすぐに買い手を付けることができました。買主は東京在住で、すでに1棟所有するサラリーマン投資家です。金融機関からの融資も無事付いて、順調に購入に至りました。

 

懸念だった空室は、今年の繁忙期で満室となりました。その後、退去が出ましたが、現在の入居は14室です。入居率にして約9割の好成績を収めています。

 

「当初地元の不動産会社から聞いていた金額よりも、ずっと高い金額で売ることができました。何より空室の心配から解放されて、ホッとしています。築30年になったら売れなくなるんじゃないかという心配もありましたので、ここで本当に売れてよかったです」

 

この事例も証明している通り、筆者が杉本さんのお役に立つことができた背景には、自社の顧客を持っていたことがあります。地元の不動産会社は、そのようなネットワークを持っていないことが一般的ですから、安い売価の想定しかできないのです。

 

高値売却を成功させるに当たって、パートナーとなる不動産会社選びは極めて重要なファクターなのです。

 

不動産投資の成否は、利益確定のタイミング――つまり売却で決まります。読者の皆様自身が知識を身に付け、一つひとつ正しい判断を積み重ねていき、売却を成功させること。そして各人満足のいくキャピタルゲインを得て、1棟目、2棟目・・・と買い進めていくこと。不動産投資を専業にする者として、そのサポートをできることが何よりの喜びです。

本連載は、2015年10月26日刊行の書籍『万年赤字物件を驚異の高値で売る方法』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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連載万年赤字物件を高値で売る「知識とノウハウ」

富士企画株式会社 取締役兼営業部長

1972年、福岡県北九州市生まれ。デザイン学校を卒業後、住宅設備会社勤務を経て、不動産投資専門会社に入社。トップ営業マンとして、1,000件以上の物件売買に携わる。2012年、富士企画株式会社を設立。現在は、個人投資家向けに不動産投資のアドバイスや物件紹介、購入後のサポートを行っている。

著者紹介

万年赤字物件を 驚異の高値で売る方法

万年赤字物件を 驚異の高値で売る方法

新川 義忠

幻冬舎メディアコンサルティング

不動産投資ブームが過熱する中、多くのサラリーマン投資家が誕生しています。家賃収入で不労所得を得たい・・・皆、そんな夢を描いて収益不動産を購入するのですが、誰もが成功しているわけではありません。 そもそも、全国の…

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