空き家を活用して「老後資金」を調達するには?

今回は、空き家を活用して「老後資金」を調達する方法を見ていきます。※本連載は、株式会社マエダハウジング、株式会社マエダハウジング不動産の代表取締役・前田政登己氏の著書、『「困った空き家」を「生きた資産」に変える20の方法』(株式会社ザメディアジョン)より一部を抜粋し、空き家の具体的な活用法を紹介します。

自宅を担保に老後資金を借りる「リバースモーゲージ」

2010年に国から発表された「新成長戦略」の中で、地域活性化戦略として、中古住宅の流通市場、リフォーム市場等の環境整備が打ち出されました。これは、2020年までに中古住宅の流通市場やリフォーム市場の規模を倍増させるために、良質な住宅ストックの形成を図ろうというものです。

 

具体的には、リフォーム市場を2012年度に6兆円だったものを2020年度には12兆円に、中古住宅流通市場4兆円を8兆円にしようというところですが、実際にはなかなかそこまでは難しい状況のようで、2025年度までに延長されました。

 

この中には、リバースモーゲージの拡充も盛り込まれています。これは、自宅を担保にして老後資金を借り、自分の死後に遺族などに担保不動産を売却してもらって一括返済するローン商品のこと。対象者は55歳や60歳など一定年齢以上の人で、利用者は自宅の土地・建物を担保として銀行に差し入れ、現金が必要になると銀行が定めた金額の範囲内で借り入れができます。

 

生きている間に返済する義務がないのが最大の特徴で、子どもがいない夫婦など死後に家が不要な世帯がゆとりある老後生活のために現金を借りるためのローン商品です。一時は下火になりましたが、最近になって商品を扱う金融機関が増えてきました。

 

ただし、注意すべき点もあります。まずは、想定以上に長生きする可能性について。生活費がかさんで借り入れを重ねると、早い時期に限度額に達してしまうことが考えられます。限度額は「土地評価額の50~60%」などに限られることが多く、その場合に生活費をまかなうことができるかを考えておく必要があります。

 

また、地価が大幅に下落するリスクもあり、担保割れを起こした場合は差額分の返済を銀行から求められるため、借入額は慎重に決めるべきでしょう。さらに、金利上昇リスクも頭に入れておいた方が良さそうです。リバーズモーゲージの適用金利は変動型が一般的であるため、金利水準が上がれば利息負担も重くなるからです。

解体費用の工面が可能な「空き家解体ローン」

空き家を解体したいと思っていても、解体費用が工面できずに悩んでいる人も多いなか、「空き家解体ローン」の取り組みが全国で増えています。

 

例えば、広島銀行の「空き家対策支援プラン」では、融資期間最長10年で、10万円から最高500万円が無担保で借りられるようになっています。空き家解体費用のみの場合、2.75%の固定金利(2017年3月現在)で、空き家購入やリノベーションを行う場合にも利用できるようです。

 

すぐには解体費用が工面できないが、所有する空き家をできるだけ早く解体したいという人は検討してみるといいでしょう。

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連載困った空き家を「売れる、貸せる、住める」資産に変える方法

株式会社マエダハウジング 代表取締役
株式会社マエダハウジング不動産 代表取締役 

自動車メーカーから転身してリフォーム業界に入り、1995年に独立してマエダハウジングを創業。24年間で18,000件以上のリフォーム・新築・不動産などの夢の住まいづくりに携わる。2006年より「広島の安心・安全リフォーム」「広島リノスタイル」「中古を買ってリノベーション!」など30冊以上の雑誌・書籍発行に関わる。同社が展開する「中古購入+リフォーム」のワンストップサービス、「空き家再活用」サービスは、経済産業大臣表彰「先進的なリフォーム事業者表彰」「中国地域ニュービジネス大賞 優秀賞」「ニッポン新事業創出大賞 アントレプレナー部門特別賞」などを受賞している。

著者紹介

「困った空き家」を「生きた資産」に変える20の方法

「困った空き家」を「生きた資産」に変える20の方法

前田 政登己

ザメディアジョン

空き家の相続、管理、売却がわからず費用や時間がかかるばかりの「困った空き家」。 人口減少社会の「生きた資産」として再活用する20の方法を紹介します。

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