今回は、空き家の管理・処分に役立つ「空き家再活用事業」の取組みについて見ていきます。※本連載は、株式会社マエダハウジング、株式会社マエダハウジング不動産の代表取締役・前田政登己氏の著書、『「困った空き家」を「生きた資産」に変える20の方法』(株式会社ザメディアジョン)より一部を抜粋し、空き家の具体的な活用法を紹介します。

地元のテレビ各局や新聞社からの取材も

当社では、外壁の塗り直しや住宅設備の変更、壁紙の貼り替えなど、古いものを新しくする意味の「リフォーム」にとどまらず、大がかりな間取り変更などを伴う大規模な工事を行って、建物の価値を高める「リノベーション」を数多く手がけています。

 

そんな中、空き家がもたらす深刻な現状を踏まえ、当社では「空き家再活用事業」をスタートさせました。その拠点として、広島県で初の空き家買取専門店「イエトチ買取専門店不動産いちば」を開店。広島には車や貴金属の買取専門店はあっても不動産買取専門店はなかったので、オープン時には地元のテレビ各局や新聞社から取材を受けました。

 

広島県で初の空き家買取専門店「イエトチ買取専門店 不動産いちば」
広島県で初の空き家買取専門店「イエトチ買取専門店 不動産いちば」

 

空き家を相続したものの、管理や処分に困っておられる方から空き家の情報をいただき、空き家や中古物件を買ってリフォームやリノベーションしたい方にその情報を提供することがまず大きな役割です。空き家の情報を、当社のホームページに登録していただいた中古物件購入+リノベーション希望者800名以上の方に提供してマッチングを試みていています。現在売りたい人と買いたい人がWeb上でマッチングできるようなサイトもオープンしました。これには「中国地域ニュービジネス大賞優秀賞」や「ニッポン新事業創出大賞特別賞」などの賞もいただきました。

 

また、空き家に関しては生い茂った庭木や崩れそうな屋根瓦などに不安を感じた近所の人が役所に苦情を入れるケースも多く、行政代執行で取り壊す場合は税金が使われることになります。そうした不安を解消する一助にもなるように、トータルで空き家再活用をしていこうと考えています。

空き家は手放すにもお金がかかる!?

空き家の管理や処分に困って情報をいただく際に一番多く聞かれるのが、「この家、売れますか。売れませんか。売るとしたらいくらぐらいですか」という質問です。

 

当社で査定をして、だいたいの価格をお伝えするのですが、たいていの家が古いので、建物の価値はゼロ。「近所から苦情がくるので、タダでもいいから引き取ってほしい」と言われることもありますが、そういうわけにもいきません。たとえタダで引き取っても、登記をしなければいけないし、当然手数料もかかるので、結局持ち出しになってしまいます。

 

こうしたことを背景に、今まで手がけてきた不動産購入からリフォーム・リノベーションまでのワンストップサービスを、空き家再活用で提供していければと思っています。

 

ホームページからも簡単に相談ができる
ホームページからも簡単に相談ができる
「困った空き家」を「生きた資産」に変える20の方法

「困った空き家」を「生きた資産」に変える20の方法

前田 政登己

ザメディアジョン

空き家の相続、管理、売却がわからず費用や時間がかかるばかりの「困った空き家」。 人口減少社会の「生きた資産」として再活用する20の方法を紹介します。

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