2024年2月22日に日経平均株価が34年ぶりの最高値を更新しました。そして3月に入ると4万円を突破。4月に入り下落基調に転じています。さて今後、日経平均はどのような動きを見せるのでしょうか。また多少の下落があっても依然好調の日本株に対して、投資家はどのように対応すればよいのでしょうか。株式会社ソーシャルインベストメントの川合一啓氏が、投資初心者に向けて解説します。
「今後の日経平均株価はどうなる?」→投資で最大限の利益を出したいなら“気にしなくていい”ワケ【株式投資のプロが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

日経平均株価は上がり続けるだろう

日本国家や資本主義がなくならない限り、日経平均株価は、一時的な下落はあっても全体として見ると上がり続けるでしょう。なぜならば、基本的に経済は成長し続けるものだからです。

 

購買力上昇、物価上昇、賃金上昇、株価上昇、政府の支出上昇、というのが自然な経済の動きです。この34年の日本がむしろ例外的であっただけで、諸外国は基本的にその間も成長してきました。そのため、現在の日本は「物価が安い国」という状況になっているのです。

 

経済成長に取り残されてしまう人への手助けや、急激なインフレによる社会の混乱防止が、行政の役割となります。財政出動や金利のコントロールで、それらに対応します。しかし、もっと豊かになりたいという人間の欲望がある限り、経済や株価が成長していくのは自然なことなのです。

 

ただし、いつ・いくらになるかはわからない

ただし、いくら「日経平均株価は上がり続ける」とはいっても、それがいつ・いくらになるかを予測するのは困難だといえます。34年前に、日経平均株価が最高値を更新するのは34年後だと予測した人はいないでしょう。経済が成長し、株価が上昇するのは自然なことなのですが、順風満帆でまっすぐにそうなるわけではありません。紆余曲折を経ながら、長い目で見るとそうなる、というのが現実なのです。

 

経済は、外国を含む世界中の人々の活動によって成り立っています。そして行政もそれに介入します。したがって、それぞれの思惑が交錯する複雑怪奇なものとなります。どうすればどういうペースで株価が上がるのか、なぜ34年間も日経平均は最高値を更新できなかったのか、などにもいろいろな意見があるでしょうし、明確な答えは出せないのかもしれません。そんな経済や株価というものは、そう簡単に予測できるものではないのです。