子や孫の成長を応援したいというシニア層の資金支援は、教育費や進学祝いなどさまざまな形で活用されています。援助の先にはなにが待っているのでしょうか。事例を見ていきます。※本記事に掲載している事例は、プライバシー保護および情報の一般化のため、実際の相談事例をベースに一部の数値や設定を変更・再構成したものです。
「井戸端会議のネタができました」30歳孫に連れていってもらった有名温泉旅館、年金月18万円・79歳祖母の「援助総額500万円」の対価 (※写真はイメージです/PIXTA)

孫との時間がもたらす価値

総務省統計局『家計調査報告(家計収支編)2025年(令和7年)平均結果』によると、65歳以上の単身無職世帯における平均実収入は月13万1,456円、消費支出は月14万8,445円であり、毎月約3万円の赤字を貯蓄の取り崩しなどで賄うのが標準的な家計像です。これに対してアサさんのように月18万円の年金収入と十分な蓄えがある世帯は、自身の日常生活にゆとりがあるため、余力を子や孫への支援に回しやすい環境にあります。

 

また、ソニー生命保険株式会社『シニアの生活意識調査(2024年)』によると、全国のシニア層(50歳~79歳)が過去1年間に「孫のために使った金額」の平均は10万9,812円となっています。主な使途としては「お小遣い・お年玉」や「一緒に外食」に加えて、「教育費・習い事の費用補助」が上位に挙げられており、直近数年間においても高い水準を維持しています。

 

資産の早期移転を促す観点から設けてある「教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置」などを活用し、自身の老後資金を守りつつ孫の成長を支援するシニア層は少なくありません。

 

金銭的な支援は単なる経済的な移動にとどまらず、受け取った孫の側にとっても「見守られている」という心理的な安心感や感謝の念を育む契機となります。社会人となったあとに食事やプレゼントといった形で恩返しが行われることは、シニア世代にとって幸せを実感できる大きな心理的充足につながります。

 

単に資産を家族に残すだけでなく、元気なうちに孫の成長に関わり、時間を共有することで、高齢期の生活に豊かな彩りと生きがいをもたらす重要な要素となるのではないでしょうか。

 

【注目のセミナー情報】​​​

【資産形成】11月5日(木)
富裕層のための「資産防衛と運用」
相続を見据えた「資産の守り方・育て方」のコツ

 

【資産運用】11月14日(土)
米国株で「10倍株(テンバガー)」を狙うには?
最新AIを活用した「銘柄発掘・分析」のノウハウ

 

【資産戦略】11月25日(水)
約30年ぶりの大金利変動の今しかつかめない?
新たな「お宝保険」の全貌